ホーム>

ニュース


2008年4月18日

『DREAM.2』ミドル級トーナメント1回戦4試合が決定!!
秋山成勲はヒザ負傷でトーナメント出場に黄信号……

4月18日(金)、都内・帝国ホテルで記者会見が行なわれ、4月29日(火・祝)にさいたまスーパーアリーナで開催される『OLYMPIA DREAM.2 ミドル級グランプリ2008 開幕戦』の追加対戦カード4試合が発表された。

遂にミドル級トーナメント1回戦の追加対戦カードが発表された! この日の記者会見で発表されたカードは、金泰泳vsミノワマン、マゴメド・スルタンアクメドフvsゼルグ“弁慶”ガレシック、ユン・ドンシクvs大山峻護、ホナウド・ジャカレイvsフランク・トリッグのミドル級トーナメント1回戦4試合。激闘必至のカードがズラリと並んだ。この日のカード発表でミドル級トーナメント1回戦7試合が決定したわけだが、残り1試合への登場が濃厚とされる秋山成勲について笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーは、「秋山選手なんですが、練習中にヒザを怪我しまして、今まさに病院に行って診断を受けているところです」と説明。秋山出場の可否については、その診断結果を受けて来週、正式に発表される模様だ。主催者推薦枠として2回戦から登場する可能性も考えられるが、「怪我の状況が分からないのでなんとも言えないのですが、我々としては、ライト級グランプリのような主催社推薦枠は設ける気はありません。よって、秋山選手が2回戦から上がるということは考えておりません。秋山選手の怪我の状況を見て、最後の1つのカードを発表できればと思います」とコメント。主催者推薦枠は設けず、1回戦全8試合を組む意向を示した。

笹原EPからのカード発表、残り1試合についての説明が終わると、『DREAM.2』への出場が決定した金泰泳、ミノワマン、大山峻護が登壇。決戦へ向けての抱負を語った。

ユン・ドンシクとの柔道出身&グラップラー同士の一戦に臨む大山は、「ユン選手とは、お互い柔道からこの世界に飛び込んで、もがきながら前に進んできたということに、すごくシンパシーを感じていまして、お互い成長した姿をリングでぶつけ合うことができるんじゃないかと思い、すごく楽しみにしています」と、キリリと引き締まった表情で意気込み。そして、「このトーナメントは、本当にすごい人ばかりで、ボクが優勝すると思っている人は少ないと思うんですけど、ボクは今の自分にベット(=賭ける)できるくらい自信を持っています。このトーナメントに優勝して、ボクが主役になりたいと思っています」と優勝を誓った。

“空手家vsプロレスラー”の異種格闘技戦に挑む金は、「はじめまして。“K”の国から来ました金泰泳です。対戦相手がミノワマン選手ということで、異種格闘技という印象が強いです。やるからには立ち技、寝技、なんでもあり。怖いんですけど、ミノワマン選手のヘブンを覗いてみようと思います」と真っ向勝負を宣言。対するミノワマンは、「自分は小学校の頃からプロレスに憧れて、プロレスを見て、強くなりたいと思って、今、このリングに立っています。そして金選手もおそらく、空手を見て、空手を始めて、このリングに立つんだと思います。お互い昭和の時代に憧れるものがあるという意味と、(4月29日は)昭和の日という意味で、『ミノワマン第8話“昭和異種格闘技の巻”』です」と、恒例となったテーマを掲げ、今回の一戦に向けての抱負を語った。このミノワマンのコメントを聞いた金は苦笑い。囲み取材でも、「わっけわからん(笑)」と苦笑しつつ語り、早くもミノワマンワールドに困惑している様子だった。

残るカードは1試合のみとなったミドル級トーナメント1回戦。ヒザを負傷した秋山の出場は、果たして……!?

以下、会見後に行なわれた金、大山、ミノワマン、笹原EPの囲み取材の模様。


■金泰泳「秋山、失うもんないやろ。出るだけ出てみたら?」

――総合の練習のほうは?
金 もう、一生懸命(笑)。総合のほうはかれこれ4年ぐらいになりますね。去年の末ぐらいから寝技を一生懸命に。もう「なるようになれ」って開き直る感じで。
――練習場所は正道会館以外のところですか?
金 いや、正道会館で。(総合の)先生が来たりとかは特にないんですけど、たまに本間聡選手に教えていただいたり。あとは自分達流で。
――先程、苦笑いしてましたけど、ミノワマン選手の「昭和の異種格闘技戦」というコメントについては?
金 正直、「わっけわからん」と思って(笑)。否定とかじゃなくてね、予想外のことを言うかなとは思ってたんですけど、本当に「昭和」とかって久々の言葉だったんで。自分の生年月日を言うときぐらいしかないんで(笑)。ちょっと、一本取られたなあって。試合中もとんでもないことやらかすかなあと思って。だけど、ある程度の受け止められる幅は作ってきたんで、最初は正直「ヘブンって何やねん?」と思ったけど、これまではDREAMの扉を開けたいと思ってたけど、ミノワ選手を見て、ヘブンっていう扉も怖そうだけど覗いてみようかなと。
――その扉の先には何が見えますかね?
金 何も見えないですね。今のところ、まったく(笑)。何も見えないけども、総合の選手としてミノワ選手はすごくキャリアもあって、大先輩やし、ここ一番の勝負どころは本当にわけわからん集中力があると思うんで、そこらへんを自分でもポイントにするところです。僕は闘う相手の技術と性格をすごく分析するタイプなんですが、今回のミノワ選手の性格を見たら回路がおかしくなると思うので、技術部分だけを見ながら、扉を開けてみようかなと思います。
――ミノワマン選手は足関節が得意ですが。
金 僕は打撃で、彼は足関節っていうハッキリわかる試合。本当に異種格闘技戦になるんだなと。DREAMの中でも、ある意味、試合内容は緊張した感じで挑みたいと思います。でも、予感的には(足関節は)極まらないと思います。一回入ったら抜けないと思いますので、掛かりたくないなあと。
――試合のイメージは、HERO'Sでの石澤常光戦のような感じですか?
金 そうですね。やっぱり、僕は得意分野があっての選手ですし、しっかりした打撃をファンの皆様にお見せできるかなと思います。
――プロレスをルーツに持つ選手との闘いが多いですけど、これまでの経験も活きますか?
金 活きるところもあるし、今まで闘ったプロレスラーの人達と(ミノワマンは)ちょっと違う分野の世界の方なんで、それは一括りでは思わない。それぞれ長所短所があって、ミノワ選手は思い切りがいい。「こりゃ中途半端したらアカンな」っていうのが今回はありますね。目標は、「目指せ、(対プロレスラー)3タテ」。やり遂げたいと思います。頑張って、1回戦を突破、そして6月の2回戦にぜひ出たいと思います。6月にはK-1 JAPANもあるみたいですので、立ち技も出たいなと。ストレスが溜まるんで。FEGには怒られると思いますけど、それを目標で。僕のシーズン到来みたいな感覚ですね。
――狙うは二冠ですか。
金 1ヶ月に2つのトーナメントに出るということ自体、いろんな問題があると思うんですけど、あんまり細かい部分を言うなよ、と(笑)。やらせろ、と(笑)。この1回戦で負けて出るよりも、2回戦も闘って、K-1 JAPANにも出たいです。
――1回戦を勝ち上がったとして、2回戦では誰と闘いたいですか? 前々から桜庭選手と闘いたがっていましたが。
金 桜庭さんは唯一ね、日本人選手の中で自分がグラップリングで極められる可能性がある人。まずは秋山、あるいはトーナメントに出てないけど、三崎(和雄)選手が覗いてみたい扉かなと。
――秋山選手がヒザの怪我でまだまだ出場が微妙みたいなんですけど。
金 あ、そうなんですか!? うーん、ま、格闘家は「迷ったときは、前に出たらいい」んちゃうかなと。止まるより。みんな、どっか怪我してると思うし。考えてもしゃあない、出るだけ出てみたら? って。攻めろ、と。失うもんないやろ、と。攻めろ、と。負けてもゼロなんだから。マイナスにはならないんだから。
――秋山選手と闘いたいっていうのは、前に闘ったときの裁定に納得してないからですか?
金 いや、純粋に強いだろうなと思ったし、いろんな意味でやっぱり(総合の)初戦が秋山選手ですし、僕は全然いい人じゃないから、「やりたい」と初志貫徹で。最初のアレは覚えてるから。

■大山峻護「いろんな経験をしたことが、自信になっている」

――ユン選手の総合の試合は初戦から観てましたか?
大山 そうですね。柔道のファイターがどうやって総合に融合していくのかなと。
――柔道時代に遭遇は?
大山 ないです。でも有名だし、試合は観てました。
――ユン選手は最近進化が目覚ましいですけど。
大山 柔道の良さというものを試合に出してますよね。総合だからあえていろんな技術をっていうわけじゃなくて、ユン選手がやってきたなかで、一番強いものを試合で出してる。それは観ててすごく勉強になりましたね。こういう闘いがあるんだって、柔道の技術が通用するんだなって。
――ユン選手は腕十字が得意ですけど。
大山 あの腕十字はスキがない。あれに賭けてるんだなあと思いますけど。柔道時代は僕も十字の選手だったんですよ。だから、観てて技術の高さがわかります。凄い楽しみですね。お互い(総合では)もがいてもがいてきた同士が闘えるということで、成長した姿を見せたいと思います。
――現在の自分に自信があるとおっしゃってましたけど、その自信の根拠は?
大山 本当にこの世界に入って、いろんなことを経験してきたんで、それは自信になってます。ほかの選手もいろんな思いをしてきたと思うんですけど、ここで出さなかったらいつ出すんだっていう思いがあるんで。

■ミノワマン「金選手はラーメンマンタイプだと思います」

――先手を取った形ですが。
ミノワマン そうですね。(金が)笑ってたんで。笑わせるつもりはなかったですけど。
――今まで金選手とは接点がなかったと思うんですが、向かい合ってみてどういう印象を受けましたか?
ミノワマン 空手に対する信念、キック、K-1創成期を支えてきた信念を感じました。
――金選手の存在を知ったのはいつですか?
ミノワマン 高校を卒業した頃、雑誌とかで。活躍されてたんで。
――プロレスラーとの相性がいいが。
ミノワマン 総合での試合で勝利を収めてるので、ここで自分が止めたいと思います。
――“昭和の異種格闘技戦”はアントニオ猪木vsウィリー・ウイリアムス戦が印象に残っているとおっしゃっていましたが、「猪木vsウィリー」はいつぐらいに映像で観たんですか?
ミノワマン 中学生ぐらいですね。ビデオで。
――今回、秘密特訓はされますか?
ミノワマン あとは体の調整をするだけですね。
――金選手を『キン肉マン』の超人に例えると?
ミノワマン う~ん……、ラーメンマン。ラーメンマンタイプだと思います。 

■笹原圭一イベント・プロデューサー

――秋山選手の怪我の情報が入ってきたのが今日ですか?
笹原 そうですね。練習中の怪我ということしか聞いてなくて、どのタイミングで怪我をされたのかということも、ヒザを怪我したということしか聞いてません。今日、病院に行ったと。右ヒザなのか左ヒザなのかもわかりません。経過もわかりませんね。いきなりのことだったんで、僕らも当然、秋山選手はミドル級グランプリに出ていただきたい選手なんですが。
――対戦相手は決まってたんですか?
笹原 もちろん、こちらで考えている選手が何選手かいました。
――1回戦が欠場となった場合、主催者推薦枠で2回戦から登場というケースはあり得ないとおっしゃってましたけど。
笹原 あのー、「推薦枠」というものはあまり軽々しく使うものじゃないっていうふうに僕は思っていて、宇野選手に関して言えば、ライト級の中ですごく実績を残してますし、総合の根付く前からやられていた選手で、そういう意味では推薦されるにふさわしい選手だと思いますから。秋山選手は経験もそうですし、「推薦枠」っていうのはちょっと違うかなと思います。
――HERO'Sの王者になったといえども?
笹原 それは推薦に値するひとつの要素だと思いますけど、とは言っても、総合の世界に入られてからそんなに時間も経ってないですし、タイトルもそのひとつだけという見方もできると思うんで。なんでもかんでも「推薦枠」というのはちょっと違うと思います。どういう状況になっても、トーナメントのもう1カードは組みます。青木vsカルバンと合わせて、全9試合ですね。