- 2008年6月21日
「ボクはまだ自分のすべてを見せていない」
ゼルグ“弁慶”ガレシックインタビュー- 『OLYMPIA DREAM.4 ミドル級グランプリ2008 2nd ROUND』で行われたミドル級トーナメント2回戦で金泰泳を破り、9月23日(火・祝)に開催の『OLYMPIA DREAM.6 ミドル級グランプリ2008 決勝戦』(さいたまスーパーアリーナ)での同トーナメント決勝ラウンド進出を決めたゼルグ“弁慶”ガレシックにインタビュー。決勝ラウンドに向けての意気込みを語ってもらった。【取材日:2008年6月16日】
■「金とはいつかまた試合がしたい。それが叶わないならスパーでもいいよ」
――決勝ラウンド進出、おめでとうございます! 昨日の試合を振り返ってみていかがですか?
弁慶 ちゃんと試合ができなかったことが残念でならないよ……。怪我もないし勝てたことは嬉しいけど、ファンに満足したパフォーマンスを見せられなかったし、金には怪我を負わせてしまった。ファンにも金にも申し訳ない気持ちでいっぱいだよ。戦略的にはスタンドで行こうで思ってたんだけど、金がラッシュと同時にクリンチに来たんだ。1回目はブレイクになったけど、2回目も同じようなシチュエーションになって、そのときに「ならばグラウンドに行こう。自分はグラウンドでもできるってところを見せよう」と思って投げたんだ。相手の動きに合わせたつもりだったんだけど、ああいう結果になってしまって……。
――試合後は「3回目をやろう」とおっしゃっていました。
弁慶 リング上での自分のリアクションを見てもらったなら分かると思うけど、またこういう形で終わってしまい、到底満足できる内容ではなかったからね。ただ、今回の結果に関しては動かすことはできないので、今は次の決勝ラウンドに集中したいと思う。でも、金とはいつかまた試合がしたいと思っているし、それが叶わないならいつか金のジムでスパーリングをしたいなと思うよ。
――他のミドル級グランプリ2回戦の試合で気になった試合はありましたか?
弁慶 (ゲガール・)ムサシの試合だね。ムサシは年齢も若いのにタフで力強い選手だと思う。昨日もずっと優勢に試合を進めていたし、総合的に長けている選手だよね。まだまだ強くなる可能性を秘めた選手だと思う。
――桜庭vsマヌーフの一戦はどのような試合になると予想していましたか?
弁慶 ボクは五分五分だと予想していたんだ。スタンドではメルヴィン、グラウンドでは桜庭ってね。桜庭はすぐにテイクダウンできないとマズイと思っていたんだけど、そのとおりになってしまった。日本のファンにとっては残念な結果になってしまったと思うけど、メルヴィンはこのトーナメントのベスト4ファイターになるに相応しい選手だと思うよ。
■「DREAMのベルトは自分にとって悲願なんだ」
――あと2回勝てば優勝です。
弁慶 心の底からDREAMのベルトが欲しいと思っているので、全力でトレーニングして9月の決勝ラウンドに臨むよ。他の3選手からしてみれば、「ゼルグが一番楽な相手」と思っていると思うんだ。でもそうはいかないよ。ボクは楽な相手ではない。あと2回勝てば優勝なんだ。すべてを懸けて闘うよ。
――どうして「楽な相手」と見られていると思うんですか?
弁慶 なんとなく……そう感じるんだよね(笑)。でも、これまでの自分の試合結果を見てもらえば分かると思うけど、今まで3分以上掛かった試合はほとんどないんだ。すなわち、ボクはまだ自分のすべてを見せていない。グラウンドも強化しているし、前回は下からの三角絞めも極めてみせた。自分にはまだまだ引き出しがある。その点は、他の3選手にはないアドバンテージだと思うね。
――9月の決勝ラウンドでは誰と闘いたいですか?
弁慶 誰とでもいいよ。これは本心なんだ。どちらにしろチャンピオンになるためには3人中2人と闘わなくてはいけないわけだからね。相手が決まるのは大会当日でもいいくらいだよ。
――決勝ラウンドまではどのようなスケジュールを立てていますか?
弁慶 まずは1週間くらい休もうと思う。ずっと練習ばかりだったんで、息子がボクと遊ぶのを楽しみにしているんだ(笑)。だから海に連れていってあげようと思ってね。釣りをしたり貝を捕ったり、息子と存分に遊ぼうと思っているよ。試合なので仕方ないとはいえ、決勝ラウンドまでの約3ヶ月間は、自分にとっても家族にとってもなかなかコミュニケーションが取れない、心の痛い期間になると思うからね。でも、DREAMのベルトは自分にとって悲願なんだ。そのためには自分のすべてを懸けてトレーニングに励まないといけない。イギリスのチーム・トロージャン、クロアチアのジムでジャカレイ、ムサシ、メルヴィン対策を練って、それに合った練習をしていくよ。
――今回はミルコ・クロコップ選手と一緒にトレーニングはされないんですか?
弁慶 今のところ、その予定はないね。もしお互いのスケジュールが合えばスパーリングできればいいな。
――それでは最後に決勝ラウンドに向けての意気込みをお願いします。
弁慶 もし、死ぬ前に一日しか思い出せないとしたら、2008年9月23日を思い出したい……そう思えるような一日になればいいと思う。万全のコンディションを作って決勝ラウンドに臨むよ。皆さん、また会いましょう!
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