- 2008年11月21日
「決定? まだ流れる可能性はありますよ」
田村潔司インタビュー- 12・31『FieLDS Dynamite!! 〜勇気のチカラ 2008〜』(さいたまスーパーアリーナ)で桜庭和志と対戦する田村潔司にインタビュー。桜庭との一戦が決定した心境を語った。【取材日:2008年11月12日】
■「“昔、後輩だった”という認識ですね」
──12・31『FieLDS Dynamite!! 〜勇気のチカラ 2008〜』(さいたまスーパーアリーナ)で桜庭和志選手と対戦することが決定しました。今の心境から教えてください。
田村 気持ちは普通ですね。選手として与えられた仕事の枠なので、その中でどれだけ自分のパフォーマンスができるかが大事なので、12月31日までしっかり練習をして、いいコンディションで臨めるようにしたいと思います。
──右手のケガのほうはもう大丈夫ですか?
田村 もう全然大丈夫ですね。体調も大丈夫です。
──今回の対戦相手は、UWFインターナショナル時代の後輩である桜庭選手です。
田村 そうですね。ボクのほうが4年かな? 先輩です。初対決はもう12年くらい前になるんですけど、その当時、サクはまだ前座の選手だったんですけど、最初から力を持っている選手でした。で、元々の力がある選手なので、その力がPRIDEだったりで発揮されたというか。
──当時の上下関係というのは厳しかったと聞いています。
田村 厳しいですね。でも、ボクが新弟子のとき(※第二次UWF)のほうがもっと厳しかったですね。インターの時代のときの新弟子は人数もいましたし。だけど、それでも逃げていく子もいましたから、今の時代から見れば厳しいと思います。
──そんな中、田村選手と桜庭選手の関係というのは……?
田村 どうなんですかねぇ? ボクらからしたら普通の関係ですけど、外から見るとまた違うふうに見られてしまうと思うんですよね。でも、ボクらからしたら普通です。
──桜庭選手はどんな後輩でしたか?
田村 う〜ん……難しい質問ですね(笑)。どんな後輩だろう? まあ、多少厳しかった世界なので、その中を生き残った選手の一人。やっぱり当時は新弟子が入ってきてもすぐに逃げてしまう世界でしたから、その新弟子生活を送ってデビューしてくる人間は、いい意味でも悪い意味でも、やっぱり真っ直ぐな部分はあると思います。
──新弟子として入門した頃の桜庭選手の印象は?
田村 多分、サクと同時期に入門した新弟子は3〜4人いたと思うんですけど、いろいろ記憶が混ざっちゃっているので、新弟子のときの印象はないですね。その中から生き残ってきて、だんだんと気に掛かってくるものですから。入って半年くらいから「この選手、頑張っているな」という印象になるので、はい。
──後輩からしたら、当時の先輩に対してどのような感情を抱いていると思いますか?
田村 それは人それぞれだと思います。ボクが新弟子の頃の先輩というのは、会えば今でも怖いですし、すごく気を遣って、「はい」と「いいえ」と多少会話が許されるかなという状況でした。で、新弟子はボク一人だけで、上に6人の先輩がいらしたので、6人分の苦労もしたんですけど、6人分のいいところも勉強させていただいたんですよ。しかもボクはイヤなことは結構忘れるタイプなので、いい思い出しか残ってない。ですからボクは「あの時代があるから今がある」と考えているんですけど、捉え方というのは人それぞれですからね。当時のことについて「こんちきしょー!」と思う人もいるでしょうし、思わない人もいるでしょうし、一人一人、感じるものは違うと思います。
──今でも桜庭選手に対しては「後輩」という認識ですか?
田村 「後輩」という言い方はできないですよね。後輩は後輩なんですけど、例えば、プライベートの部分では会えば挨拶してほしいし、今もするとは思うんですけど、もう一人立ちしたらそれぞれの城を持つということですからね。だから、「昔、後輩だった」という認識ですね。
■「パフォーマンスなのか真剣なのか?」
──12日に行われた記者会見では桜庭選手から「時間無制限&素手」という過激なルールが要求されました。
田村 それは主催者が考えることですからね。……何を考えているのか、意図が見えないんですよ。パフォーマンスなのか真剣なのか? 真剣だったらまだおしてくるでしょうし。本当に真剣だったならば、そのときに考えたいと思います。
──今後の話し合い次第ですか?
田村 そこを引っ張る必要はないと思うんですよ。さっきも言ったように、本当にそのルールでやりたいんだったら、そこをおしてくるでしょうから。
──これまでにも何度か対戦が浮上しましたが、なかなか決定を見ませんでした。今回決定した一番の要因はなんだと思いますか?
田村 決定? まだ流れる可能性はありますよ(笑)。まあ、頑張るだけです。
──どんな試合にしたいと思いますか?
田村 ドロドロとした試合にはしたくないですね。お互いの持っているものをぶつけ合って、試合後は握手で終わりたいなと思います。
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