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発表されたカードは、【DREAMルール】青木真也vsエディ・アルバレス、【DREAMルール】ジェロム・レ・バンナvsマーク・ハントの2試合。記者会見には、谷川貞治FEG代表、笹原圭一DREAMイベント・プロデューサー、そして『FieLDS Dynamite!!』への出場が決定した青木が出席。大晦日決戦に向けての抱負を語った。

以前から青木は『FieLDS Dynamite!!』で秋山成勲と対戦することを熱望し、笹原EPや谷川代表も実現に向け秋山サイドにオファーを出していることを明言していたが、秋山が大晦日への出場自体を辞退したため消滅。まずはその経緯について説明した谷川代表は「ファンからの要望もあり青木vs秋山戦を実現させたいということで秋山選手サイドに何度もオファーしたのですが、秋山選手は『その試合はやらない』ということでした。秋山選手には青木戦を強要したわけではなく、“勇気のチカラ”というテーマに沿って、青木戦以外にもヘビー級の選手や今年グランプリで活躍した同じ体重の選手、それと青木選手を含め体重の軽い選手など、10選手くらい挙げて交渉したんですが、結果的に『今年の大晦日はやめておきます』ということでした。怪我をしたということではないです。格闘技界は今、一致団結して盛り上げていかなければいけないときに、残念としか言いようがないです」と厳しい表情。「逆に青木選手のように格闘技を背負って立つという選手は本当に応援したいと思います。キツイ相手となりましたが、頑張ってほしいです」とエールを送った。

アルバレスとの対戦が決定した青木は、「大晦日に素晴らしい選手と試合ができることに感謝しています。間違いなく全世界が注目する試合だと思います。そして、間違いなくこの試合は本物だと思います。その本物の試合を大晦日に見せたいと思います」と意気込み。秋山戦消滅によるモチベーションの低下が危惧されたが、「逃げちゃったもん追ってもしょうがないんで、ボクの不戦勝ってことでいいかなってとこです（笑）。“来る者は拒まず、去る者は追わず”でやっているんで、逃げてる選手とやってもまったく自分のプラスにはなりませんから。アルバレス選手と青木真也で本物を見せられることを、今は嬉しく思っています」とすでに気持ちを切り替えアルバレス戦に集中しているようだ。

7月の『DREAM.5』でのライト級GP決勝ラウンドでは、アルバレスは準決勝の川尻達也戦に勝利したものの、眼の負傷により青木と対戦する予定だった決勝戦を辞退。そのため両者の一戦は“幻の決勝戦”と呼ばれているが、青木は「ボクの中では、グランプリの決勝戦というよりも、世界最高峰の闘い、『格闘技ってこんなに面白いんだよ』とみんなが納得してくれるような試合だと思っています。だから『グランプリの決勝戦だ！』とか取って付けたような冠はいらなくて、本当にガチンコな混ざりっけなしの試合を見せられると思っています」とコメント。「アルバレスを相手にするには準備期間が短いのでは？」との質問には、「今さら言っても20日が30日になるわけではないので、どうこう考えてもしょうがないです。今年、どうこう考えてもしょうがない状況に置かれて強くさせてもらったので（笑）。もう、やることやって思いっきり120％の青木真也を見せたいです！」と意欲を見せていた。

また、この日の会見ではヘビー級ファイター同士の一戦、ジェロム・レ・バンナとマーク・ハントがDREAMルールで激突されることも発表。バンナは今月6日に行われたK-1 WGP決勝戦でのレミー・ボンヤスキー戦で左腕を痛めたが、医師の診断の結果、水が溜まっていただけで骨折はしていないことが分かり、大晦日出陣を決意。元々、大晦日にMMAマッチを行うことを熱望しており、今回の決定と相成った。この一戦は7月の『DREAM.5』で実現寸前までいったが、バンナの怪我により流れてしまった経緯があり、バンナは書面を通じ「怪我で流れてしまったカードが大晦日に実現することになって興奮してるぜ！　今回はDREAMルールだが、K-1で闘ったときと同様、激しく殴り合おうじゃないか！」とアピール。対するハントも「相手は因縁浅からぬバンナなので、きっとみんなに喜んでもらえるような激しい試合になるだろう」と静かに闘志を燃やしている。かつてK-1で3度に渡り名勝負を繰り広げてきた両者。果たして総合ルールではどんな試合になるのか!?　注目の一戦だ!!

以下、アルバレス、バンナ、ハントからのメッセージ及び会見終了後に行なわれた青木真也、谷川代表＆笹原EPの囲み会見の模様。

■エディ・アルバレスからのメッセージ
「間違いなく世界最高の寝業師・アオキと対戦できることを、今から心待ちにしている。自身のキャリアのなかで、ここまで世界的な評価を受けている選手と対戦することは、初めてかもしれない。でも、だからと言って、普段と違うことをする気なんてない。今まで通り、自分自身の100％をぶつければ、きっと勝利の女神は微笑んでくれるだろう。私にとって2008年は、本当に素晴らしい一年だったが、アオキに勝って、2009年へのステップにするつもりだ」

■ジェロム・レ・バンナからのメッセージ
「怪我で流れてしまったカードが大晦日に実現することになって興奮してるぜ！　今回はDREAMルールだが、K-1で闘ったことと同様、激しく殴り合おうじゃないか！　そして勝つ。左腕も問題ない。GPのフラストレーションを爆発させてやる。以上だ」

■マーク・ハントからのメッセージ
「この前のドリームでは、残念な結果になってしまったが、闘いへのモチベーションは全く下がっていない。それどころか、久しぶりに大晦日の日本で試合ができることをワクワクしている。しかも、相手は因縁浅からぬバンナなので、きっとみんなに喜んでもらえるような激しい試合になるだろう」

【青木真也の囲み会見】
──アルバレス選手の印象は？
青木　強い選手だと思います。特出しているのは、パンチが強いことですよね。殴って殴ってというスタンスなんで。まあ、面白い試合になると思います。
──大晦日用のスパッツは？
青木　大晦日向け、あります！　今年のテーマは、今年6試合やっていろいろ出会いがあったので、それを全部現したような。相手だったり、練習をする上でいろいろなパートナーに支えられてきましたから、そういう部分をすべて出したいです。
──相手がアルバレス選手というのは予想外でしたか？
青木　逆に言うと、今年一年すべてが予想外みたいな（笑）。すべてが予想外ソフトバンクだったわけで、何が来るか分からないので、何が来ても大丈夫なように準備はしてきました。
──秋山選手に対しては？
青木　追ってたんですけど、逃げてる感じがしたんで、それよりとにかく大晦日に試合をしようというのは強く思っていました。
──今後の対戦の可能性は？
青木　ボクがDREAMでやっている限り、「お前、上がらせねえぞ」って気持ちはありますけどね。ボクが決めることじゃないんだけど。
──もし、秋山選手が今後、「今だったら闘ってもいい」ということを言ってきたら？
青木　いつでもやってやるし、逆に言うと、またお茶を濁しに来るんだったら「来なくていいよ」っていう気持ちですね。川尻さんにしろ、これだけみんな、この一年苦しいことやって泥水飲んで、それを力に変えてきたんで。「今回出ません」という発言をするような選手には興味ないし、逆に「いつまでも格闘技あると思うなよ」って言ってやりたいです。だからこそ、格闘技が大好きで日本の格闘技が大好きだからこそ、エディ・アルバレスと青木真也という本物のカードができることを本当に嬉しく思っています。
──「いつまでも格闘技あると思うなよ」というのは？
青木　今、景気が悪いっすからねぇ、ほんとに。みんな先行きが見えねえから、不安になって挑戦しないんだけど、そこは敢えて挑戦していかなければ鉄板にはならないわけで。僕は守るのが嫌いだから、攻めていく格闘技人生でありたいです。

【谷川貞治FEG代表と笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーの囲み会見】
──大晦日だけでなく、来年のDREAMの契約に関しては？
谷川　交渉してないです。最初は大晦日のみについて交渉をしたいということで、（秋山は）やる気はあったんですけどね。10人くらい選手を挙げる中でいろんな幅を持たせたつもりだったんですけど、「今年はやめときます」ということで非常に残念ですよね。
──秋山選手が断った理由というのは？
谷川　理由は言ってないので、特に分からないんですけど、まあ出された対戦相手たちがイヤだったのかなぁというのが一番かなと。でも、明確には言われているわけではありません。
──相手によっては出場の可能性もあった？
谷川　あったんじゃないでしょうか、多分。自分のやりたいことと我々やファンが考えていることとにギャップがあるということですよね。もし、それがいいカードならば一生懸命実現に向けて動くと思いますけど、一番大切なのはファンが何を観たいかですから。特に秋山選手に関しては、2年前の大晦日の桜庭戦でああいうことがあって、僕らも厳しいことをいいつつも期待もしたし育ってもらおうと思っていたので非常に残念です。大晦日というのは大切なイベントなので、お茶の間にアピールする絶好のチャンスなので出てもらいたかったというのが正直なところです。もちろん秋山選手には秋山選手の言い分があると思いますが……残念です。

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