- 2009年10月19日
「また試合中に笑っちゃうんじゃないかと思います」
菊野克紀インタビュー- 10・25『OLYMPIA DREAM.12』(大阪城ホール)にて行われるDREAMライト級ワンマッチ、エディ・アルバレス戦に臨む菊野克紀にインタビュー。アルバレス戦に向けての意気込み、そして大晦日への思いを語ってもらった。【取材日:2009年10月10日】
■「一撃で倒しますよ、はい!」
──『DREAM.12』まで約2週間、まずは今の心境から教えてください。
菊野 準備万端で体調も最高ですので、いつ試合してもいい状況です。
──『DREAM.11』のリング上で挨拶されたとき、そして今日開催された『DEEP44』のリング上での挨拶でも、「一撃で倒します!」と宣言されていました。
菊野 目標を口に出すということは、それを実現させる秘訣だと思うんです。有言実行。それで自分にプレッシャーを掛けて、「一撃で倒す」ということを自分に刷り込ませるんです。一撃で倒しますよ、はい!
──DREAM初参戦となった『DREAM.10』でのアンドレ・ジダ戦も公言していたとおりKO勝利を収めたわけですけど、今、あの試合を振り返ってみていかがですか?
菊野 僕のやりたかったことができた、という試合でしたね。あそこまでジダ選手が入ってこられないとは思っていなかったんですけど、予想以上に僕のスタイルというのは相手にプレッシャーを与えることができるんだなと感じました。これは僕にとって物凄い自信になったんですね。これまでやってきたことに間違いはなかったと。ですから、今のこのスタイルを高めていけるように練習を進化させていますし、ジダ戦以上に強くなっているという実感もあります。
──2戦目の相手がエディ・アルバレス選手に決定したときはどんなことを思いましたか?
菊野 「嬉しい!」でしたね(笑)。強い相手と闘えるということが純粋に嬉しいですし、名前のある選手を倒すことによって上に行けるチャンスですので、僕にとっては本当にもう言うことのない相手です。
──改めてアルバレス選手の印象を教えてください。
菊野 強いですよね。パンチとレスリングがどんどん回転する、やっかいな選手だと思います。総合的な試合をするんですよね。パンチを見せてタックル、タックルを見せてパンチ。そして、テイクダウンして強いパウンドを打つという、いろいろな技術をフルに生かした試合をする選手だと思います。それをさせないのが、僕の勝つ手段となるでしょうね。彼のペースで打撃、レスリング、寝技とやってしまったらこっちも疲れてしまうので、そうはさせず僕の土俵だけで闘うようにします。
──9日に行われた公開練習では「もし向こうが打ち合うならば、2Rまで行かないでしょう」とおっしゃっていました。
菊野 打ち合ってくれるかどうかは、向き合ってアルバレス選手が僕から何を感じるか次第でしょう。アルバレス選手がジダ選手と闘ったとき(『DREAM.1』)も、アルバレス選手は最初、打撃戦をして、少しリスクを感じたらすぐに切り替えてタックルに行きましたからね。相手から何かを感じる感性というのは優れていると思いますし、勝つために最善の手段を行ってくるでしょう。ですから、僕と打ち合うことに少しでもリスクを感じたら、もしかしたらテイクダウンに徹するかもしれません。ただ、そうなったとしても、いきなり来たタックルでは僕も(テイクダウンを)取られるつもりはないですし、仮に取られたとしても、そこから勝つ手段もあります。
──今回は菊野選手にとって初のケージでのファイトとなります。
菊野 まず、ケージがあるということで、金網に押しつけたりとか、金網を使ってディフェンスしたりとか、あと、あの広さによって捕らえきれないとか、逃げやすいとか、リングとの違いはいろいろありますが、対策はしているので不安はまったくないです。それ以上にあの雰囲気ですよね! 閉ざされた空間。あの中に入って闘うことが純粋に楽しみです。テンション上がりますね。やっぱり闘うのが好きですし、そういう非日常の空気を味わいたくて僕はプロの格闘家をしているので……また(試合中に)笑っちゃうんじゃないかと思います(笑)。
■「“大晦日の大会に出る”というのはアピール力が違います」
──公開練習では大晦日で闘ってみたい選手について問われて、川尻達也選手の名前を挙げました。
菊野 あれはですね、純粋に青木選手が心配で出た言葉なんです。自分のブログ(http://ameblo.jp/kikuno-katsunori/)にも書いたんですけど、僕は青木選手を尊敬していて、強い青木選手に挑戦したいんです。青木選手は今、本当に疲れていると思うんですよ。この前の試合後も「疲れた」「休みたい」ということを繰り返していましたし。で、青木選手がもし大晦日も頑張っちゃって、その後も頑張っちゃって、それが原因で怪我したりとか、精神的に燃え尽きてしまっては、正直、僕はつまらないんです。いつか強い青木選手と闘いたいという意味で、青木選手には休んでほしいんですね。で! もし、そうなった場合、川尻選手の相手として一番面白そうなのは「アルバレス選手に勝った僕なんじゃないか?」……と思った次第です。もちろん「勝ってから言え!」という話なんですけど、聞かれたんで一応、そう答えさせていただきました。それに、言わなきゃ始まらないですからね。いつか川尻選手とも闘ってみたいですし、はい。
──なるほど。では、まずはアルバレス戦に勝利して大晦日『FieLDS Dynamite!!』出場をアピールしたいと。
菊野 そうですね。そのためには、まずはアルバレス戦なんです。ファンの方々は僕が強い選手をKOするところを期待しているでしょうし、そのような期待があるからこそ、今回、アルバレス戦を組んでもらったと感じています。僕もアルバレス選手という強いファイターにKOで勝ってこそ、次が見えてくると思っています。盛り上げますよ、はい!
──やはり大晦日出場への思いというのは、菊野選手の中では大きいものなんでしょうか?
菊野 そうですね。まだまだ格闘技を知らない人のほうが多い現状の中、でも「毎年大晦日に格闘技の大きいイベントがやってる」というのは、皆さんご存知じゃないですか。もちろん地元の鹿児島でも大晦日の大会は放送されますし、自分をアピールする上で「大晦日の大会に出る」というのはアピール力が違いますからね。そういう意味では、一つの目標ではあります。
──それではDREAM2戦目、エディ・アルバレス戦ではファンにどんなファイトを見せたいですか?
菊野 日本人が夢と誇りを持てる試合をしたいと思います。格闘技をする上で、やはりどうしても日本人は体格的に外国人に劣る部分があります。しかし、それを問題にしないというか、それでも日本人だから勝てる技、出せる技がありますので、そこをお見せしたいですね。そして、間違いなくKOで倒しますんで、応援よろしくお願いします!
【『DREAM.12』対戦カード】
■DREAMライト級ワンマッチ
エディ・アルバレス(アメリカ/エリートXC/ファイト・ファクトリー)vs菊野克紀(日本/ALLIANCE)
■DREAMライト級ワンマッチ
弘中邦佳(日本/マスタージャパン)vsパーキー(韓国/CMA Korea)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
前田吉朗(日本/パンクラス稲垣組)vsチェイス・ビービ(アメリカ/HITスクワッド)
■DREAMミドル級ワンマッチ
メルヴィン・マヌーフ(オランダ/ショー・タイム)vsゼルグ“弁慶”ガレシック(クロアチア/チーム・トロージャン)
■DREAMミドル級ワンマッチ
パウロ・フィリオ(ブラジル)vsユン・ドンシク(韓国/チーム・ユン)
<参戦予定選手>
ペ・ミョンホ(韓国/CMA kOREA)、中村大介(日本/U-FILE CAMP.com)
mixiチェック Tweet