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2010年3月9日

「菊野選手の三日月蹴り幻想を完全に終わらせます」
弘中邦佳インタビュー

3・22『DREAM.13』(横浜アリーナ)にて行われるDREAMライト級ワンマッチ、菊野克紀戦に臨む弘中邦佳にインタビュー。菊野戦に向けての意気込みを語ってもらった。【取材日:2010年2月25日】

■「僕的にはそんなに苦にならない相手だと思ってます」

──3・22『DREAM.13』(横浜アリーナ)出場が決定しました。今の率直なお気持ちを聞かせてください。
弘中 試合間隔的にもいい感じで来ていて、気力、体力も充実してますし、相手も申し分ない相手なので楽しみというか、期待でいっぱいですね。
──菊野選手とは親交があるとお聞きしました。
弘中 そうですね。でも、やはり今の僕の立場だと、DREAMで上にあがるためには、菊野さんを倒してあがらないといけないですからね。いずれ踏まなければいけない階段なので、ここはしっかり越えていきたいと思います。タイプ的にも嫌な相手というわけでもないですし、僕的にはそんなに苦にならない相手だと思ってますので。
──タイプとしては相性が良いほうだということですか?
弘中 菊野さんのスタイルはそんなに前に出てくるものではないので、僕はそういうタイプは得意なほうなんです。しっかりスキを見て、前に突っ込んでパンチを当てていく。うまくパンチが当たれば一発で倒れると思いますからね。倒れなければ、コンビネーションでテイクダウンして寝技に行きたいです。寝技に関しては、自分がやってきた経験と今まで闘ってきた相手を考えても、やはり自分のほうがかなり上ではないかと思います。
──菊野選手は「打撃で倒したい」ということをおっしゃっていました。
弘中 打撃で試合が決まるなら、お互い一撃でしょうね。菊野さんは寝技を嫌ってくると思うので、それまでに決着がつくとすれば、一発、一撃でどっちかが倒れてるっていう感じじゃないでしょうか。
──菊野選手といえば三日月蹴りがフィーチャーされていますけど、かつてはお互い練習を一緒にされたこともあるそうですが、練習とかで三日月蹴りを受けたことはありますか?
弘中 菊野さんとは数年前に練習してた時代がありまして、その頃はそこまで「この蹴りはやだな」というのは特になかったので、その後に菊野さんが得意技として身につけたものではないかと思います。
──実際に試合を見てどう思われましたか?
弘中 ぶっちゃけ、三日月蹴り幻想というのが先行してると思うんです。(2月25日の)記者会見では「三戦(さんちん)攻略」という感じで言ったんですけど、実際に組み合って圧力を感じたら、そうそう前蹴り系の蹴りは出せるもんじゃないですからね。それはやったときに皆さんも分かるんじゃないかなと思います。その幻想をしっかり打ち崩せれば、逆に僕はおいしい立場になりますから、そういう面で考えれば菊野さんはおいしい相手だし、チャンスだなと思います。
──今回の一戦に向けて、どういった練習に取り組もうと考えてらっしゃいますか?
弘中 三戦の構えで待ってるような空手の選手にいきなり突っ込んで行っても、あっちはカウンターで待ってるでしょうから、そこに罠を仕掛けて、なんらかのアクションを入れながらパンチにつなげたりとか、タックルに行ってフェイントをかけてとか、そういう感じの練習になるとは思います。

■「追われる者の怖さというのを味わってもらえればと思います」

──菊野選手は今回の一戦に際し、DEEP王者vsCAGEFORCE王者というのも頭にあるとおっしゃっていたのですが、弘中選手にそういうお気持ちは?
弘中 確かにベルトを保持してる者同士なので、違う場所で闘うとはいえ、その団体を応援してくれてる人たちが背景にいますんで、やっぱり自分もCAGEFORCE王者としての責任を果たさないといけないと思いますね。(DEEP代表の)佐伯さんには悪いですけど、僕が、CAGEFORCEが勝たせていただきます(笑)。
──先ほど、菊野戦は「いずれ踏まなければいけない階段」ということをおっしゃってましたけど、その階段の先にあるのはなんですか?
弘中 やっぱりタイトルですよね。DREAMライト級のタイトルというものに魅力を感じてるんで、それは欲しいです。とにかくベルトが欲しいですね。
──DREAMライト級のタイトルは青木真也選手が保持されています。
弘中 そうですね。まあ、菊野さんを倒してすぐっていうわけにはいかないと思いますし、そこに行くにはまだ日本人も外国人も何人かいますんで、しっかり順番に倒していってからですよね。日本の皆さんにもまだ名前を覚えてもらっていませんので、しっかり見てもらってからタイトルを取りにいきたいと思います。
──「まだ日本人も外国人も何人かいる」ということをおっしゃっていましたが、具体的に名前を挙げるとすると?
弘中 いきなりタイトル挑戦とか川尻(達也)さんとってのは厳しいことは分かっているので、組んでもらえれるのであれば、(エディ・)アルバレス選手とやりたいっていうのは前からDREAMさんにはアピールしています。菊野さんに勝ってワンクッションあるのであれば、自分の打撃を試したいっていう意味でも、アルバレス選手とやりたいっていうのはありますね。
──昨年、ウェルター級からライト級に転向して、以降、負けなしですよね。ライト級に階級を落としての実感という部分はどうですか?
弘中 やっぱり圧力とか力はウェルターの選手よりはライト級の選手のほうがひと回り小さくなるので、落とした分のアドバンテージというのは、今のところ感じてます。
──ここ数試合の戦績を見るとKO勝ちも増えてきましたよね。今年2月にはシュートボクシングにも参戦してKO勝ちを収めていますし。
弘中 いろいろ打撃のほうもトレーニングを積むようになって、ボクシングの内藤大助選手を見てる野木丈司トレーナーに基礎からしっかり教わっているんです。まだ進化中ではあるんですけど、その結果が少しづつ形になってきて、今の結果になってると思います。できれば次も、菊野さんは打撃の選手なので、打撃で沈められれば、青木選手や川尻選手にもプレッシャーを掛けられるんじゃないかなと思います。
──DREAMライト級のトップ戦線にいる選手たちにもアピールしていきたいと。
弘中 下から追い上げられる怖さ、追われる者の怖さというのを味わってもらえればと思います。僕は追う身なので、気は楽ですからね。リラックスしていつもどおりに闘えればと思います。
──最後に改めて菊野戦に向けての意気込みをお願いします。
弘中 菊野選手の三日月蹴り幻想を完全に終わらせます。以上です。

【『DREAM.13』対戦カード】
■DREAMフェザー級タイトルマッチ
ビビアーノ・フェルナンデス(王者/ブラジル/レボリューション・ファイトチーム)vsヨアキム・ハンセン(挑戦者/ノルウェー/フロントライン・アカデミー)
■DREAMライト級ワンマッチ
菊野克紀(日本/ALLIANCE)vs弘中邦佳(日本/マスタージャパン)
■DREAMライト級ワンマッチ
KJ・ヌーン(アメリカ/シティ・ボクシング)vsアンドレ・ジダ(ブラジル/EVOLUCAO-THAI)
■DREAMウェルター級ワンマッチ
長南亮(日本/ Team M.A.D.)vsアンドリュース・ナカハラ(ブラジル/極真会館)
■DREAM無差別級ワンマッチ
ミノワマン(日本/フリー)vsジミー・アンブリッツ(アメリカ/トッド・メディーナ・フリースタイル柔術アカデミー)