- 2010年8月12日
「2本目のベルトを取ることは大きな偉業になる」
ゲガール・ムサシインタビュー- 7・10『DREAM.15』(さいたまスーパーアリーナ)で行われたライトヘビー級王座挑戦者決定戦でジェイク・オブライエンを破ったゲガール・ムサシにインタビュー。秒殺劇となったオブライエン戦、そして9・25『DREAM.16』(日本ガイシホール)でDREAMライトヘビー級王座を懸け対戦する水野竜也について語ってもらった。
■「ハッキリ言って、プロとは言えないよね」
──先日の『DREAM.15』でのジェイク・オブライエン戦に勝利し、9・25『DREAM.16』で行われるDREAMライトヘビー級タイトルマッチに臨むこととなりました。今の心境から教えてください。
ゲガール メジャーイベントのタイトルを懸けて闘うチャンスを得られることができて嬉しいし、異なる2つの階級でタイトルを獲得することで、僕の目標の一つを達成できると感じているよ。
──オブライエン戦の感想を教えてください。
ゲガール あの試合は何の感想も出てこないくらい短かったね。ボクはスタンドでアグレッシブに闘いたいと思っていたんだ。次のミズノとの試合では、きっとボクが望んでいる試合運びができると思うよ。
──満足できるような試合内容ではなかったと?
ゲガール 満足できる内容ではなかったね。だって、試合が短かすぎて、ボクがやってきたことを何も見せることができなかったんだから。まあ、幸い無傷だったから、すぐにトレーニングに戻ることができて良かったと思っているよ。
──オブライエン選手が体重をオーバーしてきたことについてはどう感じていましたか?
ゲガール ハッキリ言って、プロとは言えないよね。まあでも、ボクはどんな形であれ闘いたかったんだ。
──試合開始早々、オブライエン選手はタックルに来ましたが、ムサシ選手は顔色一つかえず落ち着いて対応していたように見えました。最初からオブライエン選手のタックルではテイクダウンされない自信があったんですか?
ゲガール うん。彼がテイクダウンを狙ってきたときも、すぐに組んで体勢を切り替えることができた。たとえ彼がボクをテイクダウンしたとしても、すぐに立ち上がることができたと思うよ。
──大会前に、4月のキング・モー戦の敗戦を受けて「重点的にレスリングの練習をしました」ということをおっしゃっていましたが、その成果は十分にあったと?
ゲガール そうだね。短い時間だったけど、レスリング技術は向上していると感じることができたよ。今後もトレーニングしてレスリング技術にもっと自信をつけていきたいね。
──フィニッシュとなったフロントチョークは最初から狙っていたんですか?
ゲガール いや、狙っていたわけではないよ。ボクは常に、フィニッシュできるチャンスがあれば迷わず仕掛けることを心掛けているんだ。あそこはフロントチョークのチャンスだったので一気に絞めあげただけだよ。
■「ミズノは前回よりもさらに強くなっているだろう」
──次回『DREAM.16』でDREAMライトヘビー級王座を懸けて対戦する水野竜也選手の印象を教えてください。
ゲガール ミズノは強い意志の持ち主で、自分の100%を相手にぶつけるファイターだと思う。彼はアメリカでとてもハードなトレーニングをして、成長するための努力を惜しまないと聞いている。もちろん次の試合では前回よりもさらに強くなっているだろうね。だから、ボクも一生懸命トレーニングを積んで、彼と闘うための準備を全力でする必要があると感じているよ。
──水野選手は『DREAM.15』でメルヴィン・マヌーフ選手に勝利しました。あの試合の感想を教えてください。
ゲガール メルヴィンとの試合は、容易に勝ち星を得られる可能性もあるけど、それと同じくらいKOされてしまう危険性もはらんでいるんだ。ミズノはとてもいい試合をして勝ち上がった。ミズノの情報がメルヴィンにあまり知られていなかったことも、ミズノはメルヴィンのことを恐れておらず、そのことがミズノが勝つための助けになったと思う。でもそれ以上にミズノがメルヴィンよりたくさん良いトレーニングを積んで、良い状態で試合に臨んだことが、今回の勝利を呼んだんじゃないかと思うね。
──ちなみに、2008年3月の『DREAM.1』で行われた水野vsミルコ・クロコップの試合はご覧になったことがありますか?
ゲガール 観たよ。ミズノにとっては、あの試合が初めてのビッグイベントでの試合だったんだよね。しかも、その相手がミルコ……、勝利を得るには難しすぎる状況だよ。ミズノはそのときと比べて格段に技術が上がっていると思う。まったくの別人と言っていいだろう。それにミルコとの試合はヘビー級での試合だったけど、ライトヘビー級のほうが彼に適した階級だと思うしね。彼は精神的にも強いし、向上心を持っている。過小評価するわけにはいかないよ。
──水野選手と闘う上で一番警戒しなければいけないと思う点はどこですか?
ゲガール ミズノは柔道の黒帯だけあって、良いテイクダウン技術を持っている。彼がサブミッションを仕掛けるのに優位なところでテイクダウンされたくないね。でも、ボクはスタンドでもグラウンドでも闘う。いつもよりさらにアグレッシブに闘いたいと思っているよ。
──『DREAM.16』に向けてどのようなトレーニングスケジュールを組む予定ですか?
ゲガール いつも通りハードトレーニングをするだけだよ。レスリング技術を上げる練習も続ける予定。いずれ他のジムへ出稽古にも行くつもりだよ。
──王座戴冠の自信は?
ゲガール もちろん! ボクは自分自身を信じているし、毎試合、勝っても負けても勝利への強い自信を得ているんだ。ボクにとってDREAMの王座を獲る意味はたくさんある。強くていい選手でもビッグイベントでのタイトルを手にすることができない選手はたくさんいる。そんな中、DREAMでミドル級のベルトのみならず、階級を上げて2本目のベルトも取るということは、本当に大きな偉業になると思っているよ。そしていつかヘビー級のチャンピオンにもなりたい。ヘビー級で闘えるようになるにはあと数年かかるだろうけど、それがボクの目標なんだ。もちろんストライクフォース王座の奪還も視野に入れているよ。
──ストライクフォースライトヘビー級王座を奪う相手は、前回敗れたキング・モー選手がいいですか?
ゲガール それがベストなシナリオだね。遅かれ早かれボクたちはまた闘うことになるはずだ。
──そのときはモー選手に勝利する自信はあると?
ゲガール うん。4月に彼に負けたことによって、ボクはさらに自信がついたんだ。あの敗戦がボクをより強くしてくれたよ。
──最後に『DREAM.16』を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします!
ゲガール いつも応援ありがとう。9月の試合を楽しみにしていてください。
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