HEIWA DREAM.11 フェザー級グランプリ2009 決勝戦
試合前
3度目の対戦にしてタイトルマッチ。王者・ハンセンにとって、昨年7月のライト級GP決勝戦以来、1年3ヵ月ぶりの試合が初防衛戦。挑戦者・青木はこの一戦に向け、「とにかく勝ちたい。負けたくない。負けたくないんですよね、もう。勝てばベルトは付いてくるものだと思っています」と闘志を燃やす。王座防衛か? それとも、新王者誕生か?
試合結果詳細
1R、青木のローにハンセンは左フックで呼応。直後、青木がすぐさま片足タックルへ、そして抱え込んでのテイクダウンに成功する。グラウンドで横四方のポジションをキープし、体勢を変えたいハンセンの動きをがっちりと止める。上からパウンドを落とす青木に、ハンセンは一度は立ち上がるも、青木にすぐに抱え込んでのテイクダウンを許す。青木はハンセンの左腕を抱えながらパウンドを入れていく。ここで下からのハンセンの蹴りが青木の金的を直撃し、タイムストップ。金的への蹴りの直後に当たった顔面への蹴り2発のダメージが甚大か、青木は視線が定まらず、立ち上がることができないため、ドクターチェックが入る。およそ3分のインターバル後、青木のダメージが回復したと判断され、試合再開。グラウンドからの再開で、青木は先ほどに続いてパウンド、そしてハンセンの腕を取りにいく。ここでハンセンは下から青木の右腕を腕十字に取りにいくが、これは極まらず。そこからハンセンはヒジ打ちを青木の足に入れていく。そしてバックを取ったままスタンドの状態へ移行すると、青木の顔面に右フックを当てる。だが、青木も冷静に対処し、ふたたびテイクダウンを取り、グラウンドの攻防へ。足を取りにいく青木にハンセンも懸命にディフェンスし、第1R終了のゴング。
2R、ハンセンの右ボディ、右ヒザが青木のボディにヒットするも、青木はその足を取り、テイクダウンさせることに成功。ハンセンの顔面にコツコツとパウンドを当てていきながら、サブミッションへのチャンスをうかがう。ハンセンは下から青木の顔面へパンチを入れていくが、膠着状態のため、レフェリーはスタンドを命じる。スタンドでの再開後、またもや青木はすぐに片足タックルからハンセンをテイクダウンさせ、マウントポジションの体勢に。ハンセンの右腕と首を固めながら、腕十字の体勢へと移行。ハンセンも懸命にディフェンスするも、この腕十字がガッチリと極まり、最後はタップ。青木が一本勝ちをおさめ、見事DREAMライト級新王者に輝いた。
試合後、ベルトを腰に巻かれた青木は感極まって号泣。そしてマイクを渡されると、「すいません、つまんない試合で。勝ちたかったんです。それとこのベルトが欲しかったんです。でも、俺もう決めました。闘うことでいろんな大切な人たちを幸せにする仕事だからもう絶対に泣かない! トップはUFCじゃない、DREAMだ! ありがとうございました!!」と絶叫した。ここで川尻達也がリングインし、「ベルト戴冠おめでとう。大晦日、俺の挑戦受けてくれるよね?」と青木に対戦をアピールすると、青木は笑顔で「検討します」と対応。続けて川尻が「この日本のDREAMのリングで、二人で世界最高峰の闘いをしよう」と呼びかけると、これに対しても、「世界最高峰は僕なんで、検討します!」と即答は避け、リングをあとにした。