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■「正直、どこまで伸びているか疑問だったんですけど、強かったですね」

──決勝ラウンド進出、おめでとうございます！　試合を振り返ってみていかがですか？
川尻　自分の中では思い切って攻められたんで、KOはできなかったんですけど、ある程度は納得できる試合でしたね。殺気を込めてパンチも打てました。自分の持っているものをすべて出そうと思っていたんで、なんか吹っ切れた感じがします。
──闘ってみたブスカペ選手の印象はいかがでしたか？
川尻　やっぱ強かったですね。しつこかった。
──ダメージはありませんか？
川尻　殴ったところが痛いくらいですね。
──次はいよいよ決勝ラウンドです。
川尻　大阪で最後なんで、やっと優勝というのが近づいてきたかなと思います。だけど、1日2試合は体験したことないんで、しっかり対策を練って臨みたいと思いますね。
──決勝ラウンドにはどういうテーマを持って臨みますか？
川尻　今回と同じで、とにかく自分を信じて自分の持っている力を全部出せば、誰が相手だろうと勝てるって信じているんで、はい。
──誰と闘ってみたいですか？
川尻　やっぱり宇野選手ですよね。ただ、自分の感情で決められることではないんでね。だから準決勝でもいいし、お互い決勝まで勝ち上がってそこでやってもいいし。
──閉会式では宇野選手に対戦表明しました。
川尻　カッとなっちゃってあまり憶えていないんですけど、仲間が負けたというのもあるんですけど、前に宇野選手と闘っていて引き分けだった（※2004年3月、修斗後楽園ホール大会）んですよ。そういう決着が付いていない結果だったのでずっと気になっていて、いい意味でも悪い意味でも、昨日の結果を受けてその気持ちが表れたんです。
──4年前に修斗で闘ったときの宇野選手の印象は？
川尻　“巧い”なと。“強い”というよりも“巧い”という印象ですね、あのときは。経験の差というのを感じました。次の対戦では、宇野選手との対戦で得たその経験を出したいですね。
──昨日は石田選手のセコンドとしてリングサイドで試合を見たわけですけど、昨日見た宇野選手の印象というのは？
川尻　昨日は、“強い”。正直、年齢的なこともあるし、どこまで伸びているか疑問だったんですけど、強かったですね。シードがどうこうというのがあったけど、昨日の結果を見たら、ねえ。石田君が強いのはボクが一番知っていますから。
──宇野選手に対して尊敬の気持ちはありますか？
川尻　尊敬というか、例えどんな相手でもリスペクトして闘ってきましたからね。そういう意味ではリスペクトしますけど、特別な尊敬の気持ち、例えばオレがマッハさんに抱いているような、そういう尊敬の気持ちではないです。ただ、昨日の試合を見て、改めてすごい選手だなと思いました。
──宇野選手の一番すごいと思う部分は？
川尻　やっぱり経験ですよね。経験という意味では、この世界で10年間もトップで闘ってきているというのはすごいことだと思います。闘うスタイルを見てもオレとは正反対ですし、そういう意味でも絶対に負けたくないという気持ちがありますね。修斗で闘ったときはドローでスッキリしていないので、スッキリしたいなと思います。

■「どんな困難な道でも乗り越えようと思っています」

──『DREAM.3』終了後、石田選手とは何か言葉を交わされましたか？
川尻　「頑張ってくれ」と言われたんで、「頑張る」と。「優勝してくれ」という思いを受け取りました。
──石田選手とは「決勝ラウンドに一緒に行こう」と話されていましたよね。
川尻　そうですね。とにかく「一緒に大阪へ行こう」と。その後のことはそのとき考えようと思っていました。あっ、でも、仇討ちとかそういう意識はありませんよ。去年の大晦日に石田君が（ギルバート・）メレンデスと闘ったときも、“オレの仇を取ってくれ”とは思わなかったですからね。ただ目の前の選手に勝ちたいだけです。
──決勝ラウンドは4人中3人が日本人選手となります。日本の強さを見せたいという思いはありますか？
川尻　そこまでは考えていないですけど、その結果、世界にアピールできればなとは思いますね。
──練習はいつから再開されますか？
川尻　1週間ほど休んで、拳の様子を見ながら再開したいと思います。
──『DREAM.5』の決勝ラウンドに向けて意気込みをお願いします。
川尻　どんな困難な道でも乗り越えようと思っています。ベルト、絶対に巻きたいと思います。

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