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今年新設された61キロ以下規定のDREAMバンタム級。5月の『DREAM JAPAN GP』でバンタム級日本トーナメントが開幕し、7月の『DREAM JAPAN GP FINAL』で所英男の優勝で日本トーナメントは幕を閉じた。9月の『DREAM.17』では、日本トーナメント優勝の所、準優勝の今成正和、前DREAMフェザー級チャンピオンのビビアーノ・フェルナンデスら8選手による世界トーナメント1回戦が開催。そして、大晦日『元気ですか!! 大晦日!! 2011』では準決勝＆決勝が行われ、初代DREAMバンタム級チャンピオンが誕生することになる。準決勝進出選手の中で唯一の日本人である今成は、「日本人が自分しか残っていないので、勝ち残らないといけないと思っています。しっかり優勝して、所（英男）さんと防衛戦をやりたいです」と意気込み。準決勝の相手であるバヌエロスの印象については「モヒカンのパンチの強い人」と語ると、「（この組み合わせは）自分にとってはいいかなって感じです。（バヌエロスは）所さんに勝っているのでやってみたかったです」と意欲を見せた。準決勝進出唯一の日本人選手として優勝を期待されていることは自身も感じているようで、決勝戦に上がるのは「普通にビビアーノじゃないですかね」と予測し、「ビビアーノとやるとしたら厳しい試合になると思うけど、今度はなんとしても取りたいですね」と一本勝ちでの優勝を誓う。また、今大会はIGFファイターの出場や、女子、キックの試合も組まれる予定であることについて質問を受けると、「独自のものを見せないといけないですよね」と決意に満ちた表情を浮かべていた。

その今成と準決勝で対峙するバヌエロスはDREAMを通じ「新しい年を日本で迎えることに、非常に興奮している。日本の大晦日に行われるイベントに出場したいとずっと願っていた。ついにそのチャンスが訪れて天にも昇る気分だ。非常に厳しい試合が待ち受けているが、そのための準備は万全さ。新年を王者として迎えるのは、間違いなくこの僕だ」とメッセージ。また、優勝候補と目されるビビアーノは、やはりDREAMを通じ「ファンの皆さん、私にポジティブなエネルギーを送ってください。そうすることによってベストな力を決勝で出すことができます。どんな挑戦にも準備ができています。変わらないサポートに感謝していますし、日本に戻ることを楽しみにしています。大晦日の夜を素晴らしい試合で送り、2012年を一緒に迎えましょう！」というコメントを寄せている。また、笹原EPによると、リザーブファイトについては現在調整中とのことだ。

そして、この日の会見ではマッハvs長南という、日本を代表するウェルター級ファイター同士の一戦も発表された。両者は以前、03年9月の『DEEP12』で激突。その翌月に旗揚げしたPRIDE武士道への参戦も内定していたマッハに、当時まだキャリア7戦だった長南が奮起し、下からの蹴りでマッハをドクターストップに追い込んだ。しかし、その後、両者は意気投合。プライベートで酒を共にすることも多々ある仲となり、現在に至る。会見の冒頭、今回の一戦に向けてのコメントを求められると、両者は複雑な胸の内を明かした。

長南「なんて言えばいいのか分からないんですけど……。自分の先輩で仲の良いマッハさんと試合をすることになったんですけど、まず初めにこのカードを聞いたとき『何組んでんだ、馬鹿野郎』と思って一瞬頭に来たんですけど、自分は10年ちょっと格闘技をやってきていろいろ振り返ったときに、自分にとってはただの1試合だったとしても、過去マッハさんに勝っているというのはその後の格闘技人生の中で大きなポイントだったと思うんですよね。それでいろいろ振り返ったときに、『勝ち逃げはいけねえかな』と思って。その試合のお陰でPRIDEに上がったりもあったので、ケジメというか、勝ち逃げはしない、うん……。今までいろんな強い選手と闘ってきましたけど、正直言って、一番嫌なんですよね。相手に対して、こういう敬意があるのって。それで、試合するって話になったときに、（マッハの）ブログを見てマッハさんの顔とか見ちゃうと、ちょっとニヤッとしちゃう自分がいて……。でも、こういうのも試練なんじゃねえかなと。今まで強い相手とか厳しい環境とかで試合をしても、好きなことですから幸せだったんですけど、こういう嫌な気持ちというのは初めてっていいくらい感じたことがなくて。でも、やっぱりそこは、一般の方もそうだと思いますけど、好きなことばっかりやってお金を稼げるわけではないですからね。そういう自分とも向き合って、勝負して、勝ちたいと思います」


マッハ「えっとぉ、そうですね……。なんて言っていいか分からないですね、うん。まあ、言えば1時間くらい喋っちゃう感じになると思うし。長南とは3週間くらい前にも酒呑みに行っていたので、そういう意味で長南というのは考えられなくて、それよりやりたい選手はいっぱいいたんですけど、なかなかそれも受け入れられず、正直、まだ気持ちの整理ができていない状態です。頭がフワフワしていて、ワケが分かっていないというか。最近、原付の免許を取ったんですけど、その問題集をずっとやっていて、そういうのもあるかもしれないんですけどね（苦笑）。その余韻が残っているのか、長南とやるというのが脳に染みないんですよね。全然分からないというか……。いやぁ、でも俺思うんですけど、なんだかんだもう50戦くらいやっているんですけど、格闘技ってやっぱりスポーツだと思うんですよ。主催者さん側は皆さんを興奮させるためにバイオレンス的な映像を流してパフォーマンスをすると思うんですけど、俺らの感覚するとスポーツなんですよね。試合のときはおもいっきりやりますよ。『殺す気で』って言葉は使いたくないですけどね。まあ、実際殺せないしね。絶対に殺せないし、腕折るのも嫌だし。ポキッていう事件もありましたけど、俺だったら、『止めてくれ』って言って、もしもそこで止めなかったら、離しちゃうかもしれないしね。『やめた』って言って。甘いのかもしれないですけどね。でもやっぱりスポーツじゃないと、MMAはもっともっと廃れていっちゃうと思うんですよ。だからスポーツ的に考えれば、誰とやっても、うん。まあ、複雑な思いがあります。でも、やるからには、長南とやるってなったら、確かに一回負けているしね。仮に温泉に行って、卓球をやって、卓球で負けても悔しいと思うんですよ。ドッジボールでも悔しいと思うんですけど、格闘技は俺の生きている道だし、やっぱり格闘技で負けるのが一番悔しいしね、うん。まあ、友人の前にプロだし。プロって何かって、そういうことだと思うので。プロ格闘家として闘うしかないってことです。（長南に向かって）まあ、終わったらビールでも飲もうよ（笑）」


この一戦について、笹原EPは「今、両選手の胸の内を聞いていて思ったんですけど、普通は組まないカードだと思うんですね。彼らが仲の良いことも当然知っていますし。ただ、格闘技というのはそもそも、仲が良かろうが、逆に仲が良いからこそ、リングの上では真剣に相手を倒しにいく競技だと思っています。マッハ選手も長南選手もまだ闘うというところのスイッチが入っていないと思うんですけど、プロのファイターである以上は闘わなければいけないと思いますので、何か私達が今まで見たことのないものを見せてほしいなと思います」と期待。「いつかまた闘うことになるんじゃないかと思っていたか？」という質問に、マッハは「現実になるとは思っていなかったけど、そんなことが起こるんじゃねえかなとは思っていました」と答え、長南は「まったくなかったですね。ただ、この試合を組みたいという意図があったというのは、ずっと前から感じていました。自分にやるつもりはなくても。それはPRIDE武士道の一回目の怨念なんじゃねえかなと思います」と苦笑いだ。しかし、両者ともプロ。「やっぱりやりたくないですけど、でもそうは言ってられないですからね。だって、主催者が『やれ』と言ったら、やるしかないもん。それは誰であれ、そうなんじゃないかな？　自分も道場をやっていますけど、道場生同士が決勝になっても、『やるな』とは言わないし、道場生が『やらない』って言ったら『なんでだ!?』って言いますからね。だから、やるからには長南も15分間は俺のことを殺しに来てもらいたいです。それがお互いの礼儀だと思うので」（マッハ）、「自分は練習で追い込んで気持ちを作るので、今は自分に殺気があるかっていったらまったくないですし。だから、これから合宿して、集中して、自分を高めて、その中で気持ちを作っていくので。会見場でバチバチやらないかっていう期待の声もあったんですけど、そんなフェイクはいらないですね」（長南）と、両者とも大晦日当日にはしっかり気持ちを作って試合に臨むことを誓っていた。その気持ちを作るため、長南は現在青木真也も練習を行なっているシンガポールのEvolve MMAで練習を行い、マッハもアメリカ・シアトルにあるマット・ヒューム氏の元でキャンプを張る予定とのことだ。その悲痛な思いを吐露しあった両者。2011年大晦日、両者はどんな気持ち、どんな表情で対峙するのか？　切なさ滲むゴングの音は43日後に鳴る──。

【『元気ですか!! 大晦日!! 2011』決定対戦カード】
■DREAMバンタム級（−61キロ）世界トーナメント準決勝戦①
ビビアーノ・フェルナンデス（ブラジル/ FIGHT TEAM BIBIANO）vsホドルフォ・マルケス・ディニス（ブラジル/ノヴァウニオン）
■DREAMバンタム級（−61キロ）世界トーナメント準決勝戦②
今成正和（日本/チーム・ローケン）vsアントニオ・バヌエロス（アメリカ/ピット・ファイト・チーム）
■DREAMバンタム級（−61キロ）世界トーナメント決勝戦
準決勝戦①の勝者vs準決勝戦②の勝者
■DREAMウェルター級（−76キロ）ワンマッチ
桜井“マッハ”速人（日本/マッハ道場）vs長南亮（日本/Team M.A.D）

【『元気ですか!! 大晦日!! 2011』既報対戦カード】
■DREAMフェザー級（−65キロ）タイトルマッチ（5分5R）
高谷裕之（日本/高谷軍団/王者）vsリオン武（日本/シューティングジム横浜/挑戦者）
■DREAMフェザー級（−65キロ）ワンマッチ（5分3R）
川尻達也（日本/T-BLOOD）vs宮田和幸（日本/BRAVE）

★★★『元気ですか!! 大晦日!! 2011』のチケット一斉発売は11月20日（日）から!!★★★
FieLDS presents FIGHT FOR JAPAN『元気ですか!! 大晦日!! 2011』
◎日時/2011年12月31日（土）開場14:00 開始15:00（予定）
◎場所/さいたまスーパーアリーナ
◎主催/元気ですか!! 大晦日!! 2011実行委員会
◎協力/イノキ・ゲノム・フェデレーション株式会社、さいたまスーパーアリーナ
◎チケット料金/全席指定・消費税込
・VIP（ビップ）＝100,000円【特典：専用入場ゲート・グッズ付】
・RRS（ロイヤルリングサイド）＝22,000円
・スタンドS＝10,000円
・スタンドA＝5,000円
（※1歳より入場券が必要です）
◎チケット発売スケジュール/
・一斉発売/11月20日（日）〜
◎チケット発売所/
・IGF webサイト（http://www.igf.jp/）（電話03-5400-3960）
・DREAM webサイト（http://www.dreamofficial.com/）
・DREAM携帯サイト（iモード　Yahoo!ケータイ　EZweb）
・イープラス（http://eplus.jp/battle/） ※パソコン＆携帯
・チケットぴあ（電話0570-02-9999 ＜Pコード=594-790＞）
・ローソンチケット（電話0570-084-003 ＜Lコード=36508＞）
・CNプレイガイド（電話0570-08-9999）
・レッスル池袋店（電話03-3989-0056）（http://www.wrestle.jp/）
・書泉グランデ（電話03-3295-0011）（http://www.shosen.co.jp/）
・フィットネスショップ格闘技（電話03-3265-4646）（http://www.fs-kakuto.com/）
・チケット＆トラベルT-1（電話03-5275-2778）（http://www.t-1.jp/tk/）
・後楽園ホール（電話03-5800-9999）（http://www.tokyo-dome.co.jp/hall/）
・さいたまスーパーアリーナ（電話048-600-3037）（http://www.saitama-arena.co.jp/）
・公武堂（電話052-241-2511）（http://www.koubudo.co.jp/）
・バトルロイヤル（電話03-3556-3223）（http://www.battleroyal.jp/）
・Laughter7（電話03-6807-1770）（http://www.laughter7.com/）
・新日本プロモーション（http://www.shinnichi-pro.co.jp/）
・IACEトラベル（http://www.iace.co.jp/domestic/cmp/dream/）
◎お問合わせ/元気ですか!! 大晦日!! 2011実行委員会 03—5775—5065

関連選手：

アントニオ・バヌエロス、今成　正和、桜井“マッハ”速人、長南　亮、ビビアーノ・フェルナンデス、ホドルフォ・マルケス・ディニス

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