- 2011年6月8日
笹原EPの7・16『DREAM JAPAN GP FINAL』見どころ解説①【所英男vs今成正和】
- 7・16FIGHT FOR JAPAN『DREAM JAPAN GP FINAL -2011バンタム級日本トーナメント決勝戦-』(有明コロシアム)の見どころを、笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーが徹底解説! 第一弾はバンタム級日本トーナメント決勝戦、所英男vs今成正和だ!
■今成正和のバンタム級日本トーナメント1回戦、準決勝
──決勝進出を果たした今成選手ですが、1回戦の藤原敬典戦では劣勢になるシーンもありました。
笹原 危なかったですよね。今成選手の盟友である青木選手は今成選手と同じ控え室だったのですが、今成vs藤原が終わった瞬間、控え室に「これはマズイんじゃないか……?」という雰囲気が流れたそうです。2Rは藤原選手の打撃が当たって、藤原選手のほうが優勢に見えるシーンもありましたからね。結果、判定3-0でしたけど、どっちに転んでもおかしくない内容だったと思います。なので、ジャッジは「フィニッシュへ向かう姿勢」で今成選手を支持したのでしょう。しかも、今成選手は攻撃を受けても表情に出さないので、効いているのか効いてないのか分からないんですよね。「パンチをもらっても今成は表情を変えない」というのはみんなが知っていることで、当然、藤原選手もそれを分かっているのであれば、あそこでもっともっと攻め続けなければ、「藤原のほうが追い込んでいた」という印象を強く残すことはできません。今成選手は打撃をもらっても自分から倒れてグラウンドに持ち込もうとするので、スタンドで攻め続けるのは難しいことが分かった上で言うのですが、藤原選手にはもっと攻めに行ってほしかったなと思いました。
──1回戦は危なかった今成選手ですが、準決勝の大沢ケンジ戦は見事な一本勝ちでした。
笹原 ここ数年の今成選手の試合を見ると、スタンドにしろグラウンドにしろ対戦相手が積極的に仕掛けるシーンがあまり見受けられなかったのですが、大沢選手は自分からどんどん展開を作っていこうと前に出てきたので、今成選手としてはやりやすかったんじゃないかなと思います。今成選手は08年8月の梅村寛以来、約3年ぶりの足関節技での一本勝ちだったわけですけど、佐伯繁DEEP代表曰く「足関で一本取ったことで、今成は極め感を取り戻すと思う」と。それはあると思うんですよね。足関十段が極める感覚を取り戻しているのであれば、所選手にとっては相当な脅威だと思いますよ。
■所英男のバンタム級日本トーナメント1回戦、準決勝
──所選手は1回戦で前田吉朗選手と対戦。2Rに前田陣営からタオルが投げられ、所選手のTKO勝ちでした。
笹原 前田選手は開場前のウォーミングアップでいきなり腰を痛め、ギックリ腰の状態で試合に臨んでいました。前田選手としては万全ではない状態での試合だったのですが、そういったコンディションも含めての試合ですし、勝負です。
──それにしても前田選手は不運としか言いようがないですね。
笹原 試合直前でのギックリ腰ですからね。元々腰を痛めがちだったなら分かりますけど、前田選手が腰痛持ちというのは聞いたことがありません。大会のプロモーション映像でも前田選手の「大事なところでポカをする」という側面が取り上げられていましたけど、それがこういう形であらわれるとは思ってもいませんでした。逆に言うと、所選手は恐るべき強運の持ち主。ギックリ腰はドイツ語で「魔女の一撃」とも言うらしいんですけど、何か、「見えざる手」が引き起こしたような感じすらしました。
──準決勝の山本篤戦は2-1と判定が割れました。
笹原 終始、攻めていた、ペースを握っていたのは所選手だったと思います。スタンドでは左右のローで山本選手の出鼻をくじき、グラウンドでは腕十字のチャンスを2度も作りました。がむしゃらさ、必死さ、所選手のいいところが出た試合だったと思います。
──1Rにスイープして上になったシーンがありましたけど、そこですぐに腕十字に行くあたりは所選手らしいなと思いました。
笹原 所選手はいつも控えめな発言に終始していますけど、所選手の中には「このトーナメントは自分が主役だ」という意識はあると思うんですよね。結婚、ジムの設立、そして優勝と、いつも以上にモチベーションが高かった。その前向きな気持ちが勝利を引き寄せたような気がしました。まぁ言うまでもないんですけど、本当に「ここ一番」での強さは傑出してますよね。
■所がどんな作戦を立てて試合に臨むのか?
──この両選手が7月の決勝戦で相対するわけですけど、先ほど「大沢ケンジ選手は前に出てきてくれたので、今成選手としてはやりやすかった」とおっしゃっていましたが、所選手も積極的に自分から攻めるイメージがあります。
笹原 そうですね。今成選手は基本、誰が相手でも戦法は変わらないと思うんですよ。だから勝負のポイントとしては「所選手がどういう戦法を採ってくるか?」だと思います。慎重に行くのか、それともいつもの所英男で行くのか。今成選手が戦法を変えてくるとは思えないですからね。あと、1回戦の試合を見るとやはり、所選手の“持ってる”部分というのがどうしても気になります。今成選手は飛び蹴りから相手に組み付きに行ったりしますけど、それをカウンターでボコーンとか。そういうのを引き寄せる力を所選手は持っているような気がするんですよね……。
■今成はようやく掴んだチャンスを生かせる男なのか?
──一夜明け会見のときもそうでしたけど、所選手は「今成さんは憧れの大先輩」と言っていたり、10年来の付き合いである今成選手のことをめちゃくちゃ立てていますよね。
笹原 試合はもう始まっていますよ。所選手はああ見えて、したたかなところもありますからね。もちろんそれは所選手の本心だと思うんですけど、今成選手を油断させる部分もあると私は見ています(笑)。それと所選手と練習したことのある選手がよく言うのは、「練習のときの所さんと、試合のときの所さんは全然違う」ということなんですよね。「所さんは本番にめちゃくちゃ強い」と。そこを今成選手がどう見ているのか?
──油断したとしたら危険だと。
笹原 今成選手にとって所選手というのは、タイミングが合えばずっとやりたかった相手だと思うんです。知名度で言ったら世間的には所選手のほうが上で、格闘技ファンではない一般の人からすると「所のほうが強い」と認識されがちだと思うんですけど、今成選手としたら「闘えば自分のほうが強いと証明できる」と思っていたと思うんです。今成選手に取って今回の一戦はそれを覆す千載一遇のチャンス。現時点の下馬評では「今成有利」の声のほうが大きいですけど、今成選手はようやく掴んだチャンスを生かせる男なのか? それとも所選手の“持ってる”力に跳ね返されてしまうのか? 注目しましょう。
★★★★★所英男vs今成正和が行われる7・16『DREAM JAPAN GP FINAL』チケット一斉発売は6月12日(日)10時から!!★★★★★
【FIGHT FOR JAPAN『DREAM JAPAN GP FINAL -2011バンタム級日本トーナメント決勝戦-』対戦カード】
■バンタム級(-61キロ)日本トーナメント決勝戦
所英男(日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)vs今成正和(日本/チーム・ローケン)
■バンタム級(-61キロ)日本トーナメント3位決定戦
山本篤(日本/KRAZY BEE)vs大沢ケンジ(日本/和術慧舟會 HEARTS)
■DREAMライトヘビー級(-93キロ)タイトルマッチ
ゲガール・ムサシ(王者/オランダ/チーム・ムサシ)vs泉浩(挑戦者/日本/プレシオス)
■DREAMフェザー級(-65キロ)タイトルマッチ
高谷裕之(王者/日本/高谷軍団)vs宮田和幸(挑戦者/日本/BRAVE)
■ライト級(-70キロ)ワンマッチ
川尻達也(日本/T-BLOOD)vsヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァウニオン)
FIGHT FOR JAPAN『DREAM JAPAN GP FINAL -2011バンタム級日本トーナメント決勝戦-』
◎日時/2011年7月16日(土)開場16:00 開始17:00(予定)
◎場所/有明コロシアム
◎主催/(株)FEG、(株)リアルエンターテインメント
◎チケット料金/全席指定・消費税込
・VIP(ビップ)=100,000円【特典:専用入場ゲート・グッズ付】
・RRS(ロイヤルリングサイド)=22,000円
・スタンドS=10,000円
・スタンドA=5,000円
(※1歳より入場券が必要です)
◎チケット発売スケジュール/
・一斉発売=6月12日(日)10:00〜
◎チケット発売所/
・DREAM webサイト(http://www.dreamofficial.com/)
・DREAM携帯サイト(iモード Yahoo!ケータイ EZweb)
・イープラス(http://eplus.jp/battle/) ※パソコン&携帯
・チケットぴあ(電話0570-02-9999 <Pコード=594-790>)
・ローソンチケット(電話0570-084-003 <Lコード=38170>)
・CNプレイガイド(電話0570-08-9999)
・レッスル池袋店(電話03-3989-0056)(http://www.wrestle.jp/)
・書泉ブックマート(電話03-3294-0011)(http://www.shosen.co.jp/)
・フィットネスショップ格闘技(電話03-3265-4646)(http://www.fs-kakuto.com/)
・チケット&トラベルT-1(電話03-5275-2778)(http://www.t-1.jp/tk/)
・後楽園ホール(電話03-5800-9999)(http://www.tokyo-dome.co.jp/hall/)
・公武堂(電話052-241-2511)(http://www.koubudo.co.jp/)
・バトルロイヤル(電話03-3556-3223)(http://www.battleroyal.jp/)
・Laughter7(電話03-6807-1770)(http://www.laughter7.com/)
・新日本プロモーション(http://www.shinnichi-pro.co.jp/)
◎お問合わせ/DREAM事務局03—5775—5065
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