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2011年9月19日

TK式『DREAM.17』直前講習【三時限目】
世界トーナメント開幕!! バンタム級の魅力とは??

開催直前特別企画! DREAMのPPV中継でおなじみの“世界のTK”こと高阪剛氏が、9・24FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』(さいたまスーパーアリーナ)を観戦する上でのチェックポイントを徹底レクチャー! 三時限目のテーマは、同大会で世界トーナメントが開幕するバンタム級について。バンタム級とはどんな特色のある階級なのか??

★Check Point:日本人バンタム級ファイターの特色★

──規定体重61キロ以下、DREAM最軽量階級であるバンタム級は、どういった特色を持った階級なのでしょうか?
TK 今年からDREAMで始まった61キロ以下のバンタム級。前回お話したDREAMフェザー級は65キロ以下で、バンタム級とは4キロの差なんですけど、その差というのは非常に大きいんですね。フェザー級までは一発の攻撃力、爆発力、破壊力というのが、まだ残されている階級なんですけど、バンタム級になると一発で相手を仕留めるというのが難しくなってくる。どうしても打撃は軽くなるし、関節技で仕留めるにしても寝技から逃げる相手の動きも速くなりますからね。なおかつ途中でスタミナ切れというのもあまりないので15分間、お互いずっと攻め続けていても、お互いやり切れちゃうという階級なんです。
──確かに、5月、7月に行われたDREAMバンタム級日本トーナメント全8試合中、KOまたは一本での決着は2試合でした。
TK しかも、一本決着となった今成正和vs大沢ケンジは一日2試合の2試合目でしたし、KO決着となった山本篤vs中村優作は、緊急参戦で調整不足だった中村のスタミナ切れもKO負けの要因だったと思います。ですから、打撃にしろ関節技にしろ、一発で勝負を決めることができる選手が少ない階級なんですよね。ただ、今度の世界トーナメントに出場する今成であったり、今、話に出た中村優作であったり、あとKIDもそうですけど、日本のバンタム級というのは、海外と比べて、まだ一発で勝負を決められる選手がいるほうなんです。つまり、世界を相手にしても、まだ日本人が自分のパフォーマンス通りに試合をさせてもらえる階級。日本からすると最後の砦のような階級だと思います。
──なるほど。日本人選手のみで行われたバンタム級日本トーナメントに関しては、どんな感想を持たれましたか?
TK 自分の勝つ形を持っている選手というのは、やっぱり強いなと思いましたね。所もそうですし、今成にしてもそう。相手に与える攻撃の強さ。それによってプレッシャーというのが出てくるわけで、相手はそれを意識するから、二番目に持っている武器が効果的になって試合のペースを握りやすくなるんです。
──二番目に持っている武器、ですか?
TK 例えば、今成だったら足関を筆頭に寝技が武器ですよね。相手としたらグラウンドの状態は避けたい。「じゃあ、立ち上がろう」としたところで、下からの蹴り上げが来る。そういうセカンドムーブが効いてくるんです。
──なるほど。そうやってどんどん今成選手のペースになっていくわけですね。所選手の優勝についてはどう感じましたか?
TK 所英男というファイターは、選手としては特殊なタイプなんですよねぇ。
──特殊と言いますと?
TK 「練習横綱」「道場番長」って言われる選手って結構、多いんですよ。練習だとめちゃくちゃ強いけど、試合になるとイマイチ実力が発揮できない。所ってそのまったく逆なんです。練習だとそんなに強さを感じないのに、試合になるといいところをちゃんと持っていく。いわゆる“持ってるヤツ”。本当に特殊ですよ。たま〜にダメになってみたりもしますし(笑)。エイブル・カラムとの試合(09年5月『DREAM.9』)はそうでしたよね。「所はもうダメなんじゃないの?」って思われてきたところで、劇的な一本勝ちをしてみせたり。
──3連敗した後の勝利でした。
TK そういったことをやっちゃうんですよね。あんなの意識してやろうとしてもできないですから。ナチュラルでプロフェッショナルなことをやってしまうという(笑)。それがいいほうにガッと傾いたのが今回の優勝だったのかなと。当然、確かな技術、体力が地盤としてあるからこそそれは可能なんですけど、今回のように一気に傾けさせるというのは、メンタル的な部分も大きく加味されるんです。そのメンタル的な部分というのも所はコントロールできるようになってきたのかなというのが、今回の日本トーナメントで見られました。世界トーナメントでの活躍も期待できると思いますよ。

★Check Point:61キロのビビアーノ★

──その世界トーナメントの優勝候補にビビアーノ・フェルナンデス選手を推す声をよく聞くのですが、高坂さんはどう思いますか?
TK ビビアーノの前回の試合、昨年大晦日の高谷(裕之)とのタイトルマッチは63キロでしたよね?
──そうです。当時のDREAMフェザー級は63キロ以下規定でしたからね。
TK そのビビアーノが61キロになることによって、自分は日本人選手の優勝に期待が持てるんじゃないかと思うんです。というのもビビアーノは、体の肉の付き方を見ると、63のときで結構ギリギリだったんじゃないかと思うんですよ。いわゆる体ありきで試合が成立しているタイプの選手は、そこをちょっと削られちゃうと、自分の動きを変えざるを得なかったりとか、そういったところが出てくる。そうなるとビビアーノは苦しいですよ。
──そのビビアーノ選手とトーナメント1回戦で対戦するのは大塚隆史選手です。
TK 面白いのは、63キロのトーナメント(2009年DREAMフェザー級GP)のときもこの2人は1回戦で当たっているんですよね。
──今回はその試合以来の再戦になります。
TK 大塚にとっては上向きの状態だと思うんですよ。日本トーナメントは1回戦で大沢(ケンジ)に判定負けしましたけど、その1ヵ月後にはDEEPバンタム級王者になって、大沢の怪我で世界トーナメント出場権も転がり込んできた。去年からバンタム級で闘い始めて、バンタム級の試合にも慣れてきた頃でしょうし。だから、ビビアーノがどういう状態でリングに上がってくるのか? そこによりますよね。大塚は上向き、ビビアーノは下向きの可能性がある。最悪でもプラマイゼロの状態だと思います。ビビアーノという選手はカウンターファイターなんですけど、先にちょっと仕掛けて、相手に攻めさせて、そこにカウンターでタックルを合わせたりするんですね。何もしない相手に対してやみくもに攻撃するわけではないんです。実際、63キロのときのビビアーノと大塚の試合も、そういった技術を使って、大塚からテイクダウンを取っていきました。仕掛けて、そこに相手が攻めてきて、カウンターのタックルや打撃を合わせる。そこの強さというのが61キロになったことによってもし落ちている状態なら、“かぶせ合い”みたいな展開になるんですよ。
──かぶせ合い、ですか?
TK 相手がタックルに来たらそれを切って、それでも押し込んできたら今度はこうして、それを切り返されたらああして……みたいな。大塚はそういった攻防が得意で、最終的に大塚が上を取っていることが多いんですよね。ビビアーノが61キロになったことによって、そういった攻防になったときに大塚は優位に立てるんじゃないか? そう思うんです。
──優勝候補であるビビアーノ選手を大塚選手が止める可能性は十分にあると。
TK と思いますよ。
──あと、今回の世界トーナメントには初来日の外国人選手が3名出場していて、その中でも気になるのがダゲスタン共和国出身のユサップ・サーデュラエフ選手なんです。
TK なるほど。他の外国人ファイターの出身はアメリカ、ブラジルとMMAファンには馴染み深い国の出身なので、どういった選手か憶測しやすいけれど、ダゲスタン出身となるとちょっと見えづらい部分が多いと。
──そうなんです。いわゆるロシア・東欧系の選手の特徴というのはどこにあるのでしょうか?
TK 自分は現役時代、ロシアに行って練習したことがあるんですけど、1997年くらいの頃だから、もう14年くらい前に。
──高坂さんがリングスで闘っていた頃ですね。
TK ええ。そのときに向こうの軽量級の選手ともスパーリングをしたんですけど、体は小さいんですけど、例えば、アキレス腱固めを取ったときの絞る力というのが物凄く強い。自分らはそれを「筋(すじ)ヂカラ」と呼んでいるんですけど、それが物凄く強くて、「見た目に惑わされないほうがいいな」と思った記憶があります。普通の差し合いとかは当然、自分のほうが重いわけですからあまり力強さは感じないんですけど、ポイントポイントの絞る力というのがとてもやっかいでした。最初はそのスパーリングした選手だけかなと思ったんですけど、他にもいろんな選手と練習して、筋ヂカラが強いというのは向こうの選手全般に言えることだと実感したんですよね。
──ヘビー級だった高坂さんがそう感じたわけですから、同じ階級の選手だったら物凄い力に感じるでしょうね。
TK そうなりますね。そこは気を付けなければいけないところになると思うんですけど、ただ、試合の中でそこを意識しすぎちゃったら、自分の攻撃ができなくなると思うんですね。要はそういう力の持ち主って動きが止まったときに力を発揮できる選手が多いので、展開を作っている内は別に意識しなくてもいいんですけど、流れの中で止まったときに気を付けなければいけない。例えば、止まった状態から打ち降ろしてくるパウンド一発が強いということも考えられるし、最初は「抜けられる」と思ったギロチンチョークでも力で絞めきられちゃったり。まあでも、優勝の可能性を秘めた日本人3選手に、61キロのビビアーノ、そして初来日選手が3名もいる。見どころ満載のバンタム級世界トーナメントですよね。
──楽しみです!!

【FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』全対戦カード】
■第10試合/DREAMライト級(−70キロ)ワンマッチ(5分3R)
青木真也(日本/パラエストラ東京/Evolve MMA)vsロブ・マックロー(アメリカ/ハンティントン・ビーチ アルティメットトレーニングセンター)
■第9試合/DREAMフェザー級(−65キロ)ワンマッチ(5分3R)
川尻達也(日本/T-BLOOD)vsヨアキム・ハンセン(ノルウェー/ヘルボーイ・ハンセンMMA)
■第8試合/DREAMフェザー級(−65キロ)ワンマッチ(5分3R)
宇野薫(日本/UCS)vsリオン武(日本/シューティングジム横浜)
■第7試合/DREAMウェルター級(−76キロ)ワンマッチ(5分3R)
桜庭和志(日本/Laughter7)vsヤン・カブラル(ブラジル/チーム・ニューユニオン/MMAバルセロナ)
──休憩──
■第6試合/DREAMライト級(−70キロ)ワンマッチ(5分3R)
北岡悟(日本/LOTUS)vsヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァウニオン)
■第5試合/DREAMミドル級(−84キロ)ワンマッチ(5分3R)
中村和裕(日本/吉田道場)vsジェラルド・ハリス(アメリカ/ゴースト・ドッグ)
■第4試合/DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
所英男(日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)vsアントニオ・バヌエロス(アメリカ/ピット・ファイト・チーム)
■第3試合/DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
大塚隆史(日本/AACC)vsビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル/ファイト・チーム・ビビアーノ)
■第2試合/DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
今成正和(日本/チーム・ローケン)vsエイブル・カラム(アメリカ/Cullum Ground Fighting)
■第1試合/DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア・ダゲスタン共和国/Uflacker Academy)vsホドルフォ・マルケス・ディニス(ブラジル/ノヴァ・ウニオン)

★★★9・24『DREAM.17』チケット発売中!!★★★
FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』
◎日時/2011年9月24日(土)開場15:00 開始16:00(予定)
◎場所/さいたまスーパーアリーナ
◎主催/(株)FEG、(株)リアルエンターテインメント
◎協力/さいたまスーパーアリーナ
◎チケット料金/全席指定・消費税込
・VIP(ビップ)=100,000円【特典:専用入場ゲート・グッズ付】
・RRS(ロイヤルリングサイド)=22,000円
・スタンドS=10,000円
・スタンドA=5,000円
(※1歳より入場券が必要です)
◎チケット発売所/
・DREAM webサイト(http://www.dreamofficial.com/)
・DREAM携帯サイト(iモード Yahoo!ケータイ EZweb)
・イープラス(http://eplus.jp/battle/) ※パソコン&携帯
・チケットぴあ(電話0570-02-9999 <Pコード=594-790>)
・ローソンチケット(電話0570-084-003 <Lコード=33418>)
・CNプレイガイド(電話0570-08-9999)
・レッスル池袋店(電話03-3989-0056)(http://www.wrestle.jp/)
・書泉ブックマート(電話03-3294-0011)(http://www.shosen.co.jp/)
・フィットネスショップ格闘技(電話03-3265-4646)(http://www.fs-kakuto.com/)
・チケット&トラベルT-1(電話03-5275-2778)(http://www.t-1.jp/tk/)
・後楽園ホール(電話03-5800-9999)(http://www.tokyo-dome.co.jp/hall/)
・さいたまスーパーアリーナ(電話048-600-3027)(http://www.saitama-arena.co.jp/)
・公武堂(電話052-241-2511)(http://www.koubudo.co.jp/)
・バトルロイヤル(電話03-3556-3223)(http://www.battleroyal.jp/)
・Laughter7(電話03-6807-1770)(http://www.laughter7.com/)
・新日本プロモーション(http://www.shinnichi-pro.co.jp/)
◎お問合わせ/DREAM事務局03—5775—5065

★★★スカパー!、J:COM等で9・24『DREAM.17』をPPV完全生中継!!★★★
【『DREAM.17』スカパー!放送概要】
■スカパー!の「スカチャン162」で完全生中継!
①9月24日(土)16:00〜@Ch.162(初回放送)
②9月24日(土)24:00〜@Ch.173(再放送)
③9月26日(月)20:00〜@Ch.179(再放送)
④9月27日(火)20:00〜@Ch.181(再放送)
⑤9月28日(水)13:00〜@Ch.172(再放送)
⑥9月29日(木)10:00〜@Ch.181(再放送)
⑦9月30日(金)15:00〜@Ch.162(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込) ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
■「スカチャン195HD」(ハイビジョン)でも完全生中継!
①9月24日(土)16:00〜@Ch.195(初回放送)
②9月27日(火)20:00〜@Ch.191(再放送)
③9月29日(木)10:00〜@Ch.181(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込) ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
■スカパー!e2 もハイビジョン、「スカチャン804」で完全生中継!
①9月24日(土)16:00~@Ch.804(初回放送)
②9月27日(火)20:00~@Ch.801(再放送)
③9月29日(木)10:00~@Ch.801(最終回)
視聴料金:3,150円(税込) ※視聴チケットのお申し込みで3回ともご覧いただけます。
☆8/15(月)〜9/23(金)、視聴チケットの事前購入申し込みを受け付け中!
スカパー!ユーザーの方で、チューナーに電話線を接続されていない場合でも、電話やWEBから事前にPPV・PPSがお申込みいただけます。なお、チューナーに電話線を接続されている方は、放送当日でも番組購入を申し込めます。
■ケーブルテレビの「J:COM」や「エラボ」、スカパー!光でも完全生中継!
※詳しくは、スカチャンホームページをご覧ください。
www.sukachan.com/battle/