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2010年5月25日

「日本最弱? それはちょっと許せない状況」
山本“KID”徳郁インタビュー

5・29『DREAM.14』(さいたまスーパーアリーナ)にて行われるDREAMフェザー級ワンマッチ、キコ・ロペス戦に臨む山本“KID”徳郁にインタビュー。約8年半ぶりのケージマッチに挑むKIDに意気込みを語ってもらった。【取材日:2010年5月15日】

■「一個一個勝たないとベルトにも繋がらない」

──昨年大晦日の『Dynamite!!』以来、半年ぶりの試合が決定しました。
KID なんかあっという間でしたね。練習で忙しかったから(笑)。
──先ほどの会見でもおっしゃっていましたけど、この半年間の間に二度、元プロボクシングWBA世界ジュニアウェルター級王者・平仲明信氏が主宰する沖縄の平仲ボクシングスクールジムで練習されたそうですね。
KID うん。平仲ジムの上が寮みたいになっていてそこで寝泊まりして。
──パンチの基本から練習されたとおっしゃっていました。
KID そうっすね。ほんと一から。走り込みとか縄跳びとかシャドーとかもやって、「こんなにすることあるんだ!」みたいな(笑)。それプラス寝技とかもやって、はい。
──今回の対戦相手のキコ・ロペス選手について、会見では「まったく一緒な感じ」ということをおっしゃっていました。
KID うん、ブンブン丸(笑)。身長、体重も同じくらいで、打撃でガンガン来るタイプ。
──ちょっとマイク・ザンビディス選手を彷彿させるような。
KID そうそう。だからガッチリ締めていきますよ。
──K-1 MAXでの試合も含めて3連敗中ですが……。
KID 勝つまでやらせてよ(笑)。てか、勝つまで絶対やるから。で、そこから絶対に勝ち続けるから。そういう気持ちです、オレは。
──ベルトまでの道はまだまだ先というのが現状ですが。
KID そういうのはあんま考えたことない。もちろんベルトは欲しいよ。でも、一個一個勝たないとベルトにも繋がらないし。ここで負けて、ベルトの懸かった試合、例えばトーナメントのときだけ勝とうなんて思ってないし。多分、みんなそうだと思うんですけどね。前に一回ベルトを巻かせてもらったことあるけど、あのときもベルトが懸かってるとかなんとかは全然気にしてなかったし。ただ闘って勝ちたいってその気持ちだけですよ。

■「金網の使い方がうまいヤツの見て参考にしてます」

──今回はケージでの試合となります。
KID ウチにも金網あることはあるんすけど、試合と練習はまったく違うし、だからすごい楽しみっすよね。ここでやれることはやってるから、楽しみっす。
──リングとケージとでは闘い方は変わってくると思いますか?
KID 変わるでしょうね、ロープでの闘いと金網での闘いとでは。金網は逃げ場がないってのもあるし、タックルとかも切りやすいっちゃ切りやすい。タックルに来られたときに、ロープだと自分の体はロープで止まっちゃうけど、相手の手はロープの外にも伸ばせるじゃないですか。けど、金網だと金網の外に手を回してクラッチするってことはできないすからね。まあ、いろいろ金網の試合を見て、金網の使い方がうまいヤツの見て参考にしてます。
──KID選手は01年12月の『Shogun』ジョシュ・トムソン戦で一度ケージでの試合を経験されていますけど、ケージとリング、どっちがいいというのはありますか?
KID 確かにあのときは金網だったけど、随分前のことっすからね。感覚も忘れてるし、初めてに近いから、やってみないと分からないです。
──先月のストライクフォースでの青木真也選手の敗戦もそうですし、北米で試合を行う日本人選手の不調が続く中、DREAMもケージにしたほうがいいのではないかという意見があるのですが。
KID そうなんすか。
──青木選手のストライクフォースでの試合はご覧になりましたか?
KID 見たっす。
──どんな感想を持たれましたか?
KID あれはあっち(ギルバート・メレンデス)の作戦勝ちかなって。別に青木君があっちよりも劣っていたとかじゃなくて、ただあっちのほうが慣れているし、作戦でやられちゃったという感じっすよね。あっちはいい作戦してたと思う。(メレンデスは)ヒザを着いたりしながら来るから、蹴りづらかったと思うし。セコいとかじゃなく、うまい。
──「日本最弱」と呼ばれかけているこの現状についてはどう感じていますか?
KID そりゃ悔しい。それはちょっと許せない状況。まあでも、日本人で勝ってる人もいるし、強い弱いに国とか人種は関係ないっすからね。ただ、そこに慣れているか慣れていないかだけで。だって、上のほうに行ったらボーンっとした強さの差はないじゃないですか。だから、リングに慣れてるとか、ケージに慣れてるとかが影響してくると思う。でも、軽いクラスは日本人強いから。ボクシングでもなんでもそうだけど、やっぱり。オレも頑張りますよ。
──最後にファンへメッセージをお願いします。
KID 次はもうバッチリ勝ちます、KOで。期待しててください。
──完全復活を期待しています!
KID 完全復活したいっすね。いいとこ見せて〜。いや、絶対見せる! 間違いない。盛り上げますよ、こっから。


【『DREAM.14』対戦カード】
■ワンマッチ
ミノワマン(日本/フリー)vsX
■DREAMミドル級ワンマッチ
桜庭和志(日本/ Laughter7)vsハレック・グレイシー(ブラジル/グレイシー柔術)
■DREAMウェルター級ワンマッチ
桜井“マッハ”速人(日本/マッハ道場)vsニック・ディアス(アメリカ/シーザー・グレイシー柔術)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
高谷裕之(日本/高谷軍団)vsヨアキム・ハンセン(ノルウェー/フロントライン・アカデミー)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
山本“KID”徳郁(日本/KRAZY BEE)vsキコ・ロペス(アメリカ/チーム・クエスト)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
所英男(日本/チームZST)vs西浦“ウィッキー”聡生(日本/STGY)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
宮田和幸(日本/Brave)vs大塚隆史(日本/AACC)
■DREAMフェザー級ワンマッチ
前田吉朗(日本/パンクラス稲垣組)vs大沢ケンジ(日本/和術慧舟會A-3)