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2011年8月18日

「僕はDREAMのチャンピオンになりますから」
リオン武インタビュー

9・24FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』(さいたまスーパーアリーナ)にて行われるフェザー級ワンマッチ、宇野薫戦に臨むリオン武にインタビュー。「僕ら世代のシューターにとっては憧れ」と語る宇野との一戦を控えた現在の心境を聞いた。【取材日:2011年8月10日】

■「ここからはもう、勝ったもん同士でやっていくもんだと思う」

──5月の『DREAM JAPAN GP』での松本晃市郎戦は見事なKO勝利でした。
リオン 練習したことがハマったなって感じですね。左のアッパーとボディから入ってくると思ったので、その左のパンチに右をクロスで合わせようと思っていたんです。その練習をしていて、そのまんまハマったという感じですね。最初はどのくらいのスピードなのかとか、距離感、タイミングを測っていて、それに3分から4分は掛かると思っていたんですね。前回の試合は1R10分だったじゃないですか。
──今大会からDREAMの試合時間は5分3Rになりますけど、7月の『DREAM JAPAN GP FINAL』までは1R10分・2R5分でした。
リオン だから1Rの最初の5分くらいは距離を測って、後半の5分が勝負かなと思っていたんです。2Rになるとどんな展開になっているか分からないですし、スタミナ的に自分も倒せるパンチが打てるか分からなかったんですね。だから倒すなら1Rの中盤以降だと思っていて、そうしたらその通りになりましたね。
──スカパー!の大会中継では、ゲスト解説の高阪剛さんが1Rの中盤に「リオンはタイミングを掴んだんじゃないですかね?」と言っていました。
リオン そうそう、ちょうどあのくらいのときに「だいぶパンチが見えてきたな」と思っていて、ウチのセコンドたちも「もう倒せるな」と思っていたようです。
──4月の修斗、土屋大喜戦に続いての連続KO勝利で、去年の不調を吹き飛ばす活躍を見せていますけど、去年と今年で違うところはあるんですか?
リオン 技術的にも戦略的にもより考えるようになりましたね。以前ももちろん考えてはいたんですけど、今はそれ以上に考えているというか。今は試合をシミュレーションして「こうなったらヤバい」というところから入って、そこを埋めていく感じで練習していくんですけど、前は「これが当たれば勝てるだろ」みたいなところから入っていったんです。だから、4月の土屋戦も5月の松本戦も、相手を分析して「こうなったらマズイ」というところを埋める練習から始めて、そこから最後はKOするというところの練習。勝つために負ける要素をなくす練習から始めるという感じになったんです。
──それは大きな変化ですよね。
リオン やはり、去年初めて2連敗したというのもありますし、あと婚約したのも大きいですね。勝たないと次は保証されないわけで、結婚して「ごめん。今月は給料なしだわ!」って、それはないじゃないですか(笑)。
──ないですね(笑)。
リオン 独身ならばなんとかできるかもしれないですけどね。
──ともあれ2試合連続のKO勝利は大きなアピールになりましたね。
リオン 2連続KOで、しかも2試合とも右のパンチで、これまでDREAMのファンの皆さんには「宮田選手に負けたヤツだろ」みたいな感じだったかもしれないですけど、今回でだいぶ知ってもらえたんじゃないかと思います。でも、まだまだですよ。
──今回の対戦相手は宇野薫選手に決定しました。リオン選手も宇野選手も5月の『DREAM JAPAN GP』で、笹原EP曰く「第二集団から誰が抜け出すかの試合」に勝利して、今回の一戦に臨みます。
リオン ここからはもう、勝ったもん同士でやっていくもんだと思うんですよ。チャンピオンシップを頂点としたトーナメントみたいなもんで、勝てば上にいけるし、負ければ敗者復活にまわるという。お客さんもそのほうが盛り上がると思いますし、見ていても分かりやすいと思うんですよね。

■「ルミナさん、宇野さんは、修斗で言ったら猪木・馬場みたいな存在」

──先月27日の記者会見では、宇野選手について「修斗を始めるキッカケとなった人」とおっしゃっていましたが、改めてリオン選手にとって宇野選手はどういった存在なのか教えてください。
リオン 僕は99年5月に修斗10周年記念大会で佐藤ルミナvs宇野薫を見て総合格闘技を始めようと思ったんですけど、その頃はまだ一ファンで、大会前から『格通』を見まくって「うわ〜、とうとうルミナvs宇野が決定したよ!」とか「どっちが勝つんだろう?」とか思っていたんですね。当時は僕、ルミナさんのファンで“ルミナー”でしたから(笑)、試合を見て「うぉ~! ルミナ負けた~!!」とか思ったり、ほんといい思い出なんですよ。僕ら世代のシューターにとって、ルミナさん、マッハさん、宇野さんというのは憧れ。だから、いつまで経っても特別な存在なんです。
──リオン選手は5月の松本戦が終わった直後から「宇野選手と闘いたい」とアピールされていました。それは先ほどおっしゃっていた「勝ったもん同士でやっていく」という以外に、「憧れの選手と闘ってみたい」という動機もあったんですか?
リオン いや、そのときは単純に「勝ったもん同士でやったほうがいい」という理由だけで、そのとき勝った宇野さんかハンセン、なおかつ日本人同士のほうが盛り上がるので、宇野さんと僕がやったら面白いかなと。単純にお客さん目線で言っただけですね。それで試合が決定して、そのときに初めて「あっ、宇野薫とできるんだな。あの憧れの人と闘えるんだな」と12年前のファンの気持ちが蘇ってきたんです。だからもう素直に嬉しいんですよね、ここまで来れたんだなと思って。
──これまでは“闘う相手”としてはあまり意識されていなかった?
リオン 正直、これまでは闘う相手として意識したことはなかったですね。階級も違っていましたし、去年、宇野さんがフェザーに変えてもまだ意識はしていませんでした。僕はその前に宮田選手に負けて「もうこれ以上は無理かな」と思っていた時期だったので、「宇野さんと」なんて思ってもいませんでしたね。
──ファイターとしての宇野選手をどう評価されていますか?
リオン ウィッキー戦を見てもらえれば分かるように本当にイヤな選手ですよね(笑)。ウィッキーはいいところを出させてもらえなかったですから。僕は同じシューティングジム横浜でウィッキーの強さは知っていますし、しかもアメリカに行ってまた強くなっているし、正直、ウィッキーが勝つかなと思っていたんです。そうしたら完封されたので、改めて「宇野さんってやっかいな選手だな」と思いましたよね。多分、動物としては宇野さんよりウィッキーのほうが強いんですよ。そこを格闘技の技術、戦略で完封した。ほんとにすごいなって思いますね。あと、あの“しつこさ”。“しつこい”というのは武器ですから。“パンチが重い”とか“極めが強い”とかと同じくらい“しつこい”というのは武器なんですよ。
──もうちょっと詳しく教えていただけますか。
リオン 例えば、一つの技が入りそうになったとするじゃないですか。そうなったときに、あまり頑張ると体力を使っちゃうので「ここはちょっとやめておこう」じゃなくて、ここと決めたらそれを続ける。バックキープとかも、一回バックを取ったら崩さないんですよね。
──スタミナを考えて違う展開にしようという感じではないんですね。
リオン もちろんそれも戦略としてはありなんですよ。だって、そこで極められなければ、確かにスタミナはロスするわけですから。だから“しつこさ”は、武器ではあるんですけど、長所もあるし短所もある。でも、武器と呼ばれるものはなんでもそうなんです。パンチが重くても、それは長所ですけど、過信してもらうこともある。武器と呼ばれるものは全部、長所も短所もあるんだと思います。宇野さんは“しつこい”という武器がありますけど、もしかしたら僕との試合では、それが短所になるかもしれませんね。
──記者会見では笹原EPの「今後のフェザー級戦線を占う上で非常に重要な一戦」との言葉に対し、「あまり考えてないです。目の前の宇野さんを倒すだけで、先のことは言ってられないです」ということもおっしゃっていました。
リオン いや、チャンピオンになるというのはもう、自分で決めているんですよ。今後、僕はDREAMのチャンピオンになりますので、だから今回改めてタイトルを意識するということはないんです。
──なるほど。タイトルについてはいつも意識していることだから。
リオン そういうことです。この前の記者会見では「チャンピオンシップは意識していない」というふうに捉えられちゃったのかもしれないですけど、そうではないです。僕はチャンピオンになりますから。
──そのDREAMフェザー級のタイトルを争って行われた7月の高谷裕之vs宮田和幸のタイトルマッチはご覧になりましたか?
リオン いや~、激アツでしたね! 会場で見ていたんですけど、「すんげ~試合すんなぁ!!」と思って。基本、高谷選手の打撃か宮田選手のタックルかと思って見られていた方も多かったと思うんですけど、僕もやっぱりそう見ていて、「さすがに宮田さんのタックルは切れないんじゃないかなぁ。抑え込んで、やや宮田さんかな?」とか「でも、宮田さんのスタイルは疲れるので、後半に高谷さんが巻き返すかな?」とか思っていたんですけど、もうそういうのを越える試合でしたよね。そんなちっちゃい試合じゃなかった。最初に高谷選手がツカツカ歩いて殴りに行ったじゃないですか。あれやられると怖いですからね。
──物凄いプレッシャーでしたよね。
リオン あれは怖いですよ。面食らうし、怖い。そして右も左もパンチが重いじゃないですか。ちょこちょこフットワークされるよりも、高谷選手にああいうふうに来られたほうが怖いんじゃないですかね。あれであの日の高谷選手の覚悟を見ましたね。
──昨年からフェザー級に転向する強豪選手も多く、先日、川尻選手もフェザー級転向を表明。今後さらにDREAMフェザー級戦線が熾烈になっていくと思います。
リオン 面白くなってきましたね。川尻選手が落としてきてDREAMのフェザーの中に入ってきたら、これはファンとしては面白いんじゃないかと思います。
──笹原EPは、今回の宇野薫vsリオン武の勝者と川尻達也vsヨアキム・ハンセンの勝者がその次の大会以降で当たる可能性も示唆しています。
リオン さっきも言いましたけど、勝ったもん同士がやるのが分かりやすいと思うんですよね。でも、川尻選手はいきなり上に行ってもいい選手だと思いますけどね。僕らと一緒にトーナメントを闘う選手ではないんじゃないかなと。スーパーシードでいきなりチャンピオンシップでもいいくらいだと思いますけどね。それくらい川尻選手のライト級での実績はすごいものがありますから。でも、お客さん的には段階も見たいでしょうからね。僕と宇野さんとの試合も、前回の試合でお互いに勝っているから見たいと思ってくれるわけで、これが5月にやるのとは全然違いますから。そういった流れ、ストーリーは大事だと思います。
──なるほど。それでは最後に改めて宇野戦に向けての意気込みを聞かせてください。
リオン 今回のインタビューで何度も言っていますけど、やっぱり分かりやすいのがいいので、一番分かりやすいKO勝ちを狙いたいですね。佐藤ルミナ、宇野薫、その両選手をKOした日本人はいないので、その第一号になります。そう、アントニオ猪木、ジャイアント馬場の2人からピンフォールを奪った唯一の日本人、天龍源一郎のように。
──おっと! 最後の最後にそんな素敵な例えを用意していましたか!(笑)。
リオン ハッハハハハ! 今の格闘技ファンにはさっぱり伝わらないと思うんですけどね(笑)。まあでも、ルミナさん、宇野さんは、修斗で言ったら猪木・馬場みたいな存在ですから。天龍さんは、反則やリングアウトではなく、ちゃんとピンフォールで勝っていますからね。だから僕も、判定ではなく、しっかりKOで勝ちたいと思います!

【FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』対戦カード】
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
所英男(日本/リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)vsアントニオ・バヌエロス(アメリカ/ピット・ファイト・チーム)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル/レボリューション・ファイトチーム)vs大塚隆史(日本/AACC)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
今成正和(日本/チーム・ローケン)vsエイブル・カラム(アメリカ/Cullum Ground Fighting)
■DREAMバンタム級(−61キロ)世界トーナメント1回戦(5分3R)
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア・ダゲスタン共和国/Uflacker Academy)vsホドルフォ・マルケス・ディニス(ブラジル/ノヴァ・ウニオン)
■DREAMフェザー級(−65キロ)ワンマッチ(5分3R)
宇野薫(日本/UCS)vsリオン武(日本/シューティングジム横浜)
■DREAMフェザー級(−65キロ)ワンマッチ(5分3R)
川尻達也(日本/T-BLOOD)vsヨアキム・ハンセン(ノルウェー/ヘルボーイ・ハンセンMMA)
■DREAMライト級(−70キロ)ワンマッチ(5分3R)
青木真也(日本/パラエストラ東京/Evolve MMA)vsロブ・マックロー(アメリカ/ハンティントン・ビーチ アルティメットトレーニングセンター)
■DREAMライト級(−70キロ)ワンマッチ(5分3R)
北岡悟(日本/LOTUS)vsヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァウニオン)

★★★9・24『DREAM.17』チケット発売中!!★★★
FIGHT FOR JAPAN『DREAM.17』
◎日時/2011年9月24日(土)開場15:00 開始16:00(予定)
◎場所/さいたまスーパーアリーナ
◎主催/(株)FEG、(株)リアルエンターテインメント
◎協力/さいたまスーパーアリーナ
◎チケット料金/全席指定・消費税込
・VIP(ビップ)=100,000円【特典:専用入場ゲート・グッズ付】
・RRS(ロイヤルリングサイド)=22,000円
・スタンドS=10,000円
・スタンドA=5,000円
(※1歳より入場券が必要です)
◎チケット発売所/
・DREAM webサイト(http://www.dreamofficial.com/)
・DREAM携帯サイト(iモード Yahoo!ケータイ EZweb)
・イープラス(http://eplus.jp/battle/) ※パソコン&携帯
・チケットぴあ(電話0570-02-9999 <Pコード=594-790>)
・ローソンチケット(電話0570-084-003 <Lコード=33418>)
・CNプレイガイド(電話0570-08-9999)
・レッスル池袋店(電話03-3989-0056)(http://www.wrestle.jp/)
・書泉ブックマート(電話03-3294-0011)(http://www.shosen.co.jp/)
・フィットネスショップ格闘技(電話03-3265-4646)(http://www.fs-kakuto.com/)
・チケット&トラベルT-1(電話03-5275-2778)(http://www.t-1.jp/tk/)
・後楽園ホール(電話03-5800-9999)(http://www.tokyo-dome.co.jp/hall/)
・さいたまスーパーアリーナ(電話048-600-3027)(http://www.saitama-arena.co.jp/)
・公武堂(電話052-241-2511)(http://www.koubudo.co.jp/)
・バトルロイヤル(電話03-3556-3223)(http://www.battleroyal.jp/)
・Laughter7(電話03-6807-1770)(http://www.laughter7.com/)
・新日本プロモーション(http://www.shinnichi-pro.co.jp/)
◎お問合わせ/DREAM事務局03—5775—5065

★★★スカパー!、J:COM等で9・24『DREAM.17』をPPV完全生中継!!★★★
【『DREAM.17』スカパー!放送概要】
■スカパー!の「スカチャン162」で完全生中継!
①9月24日(土)16:00〜@Ch.162(初回放送)
②9月24日(土)24:00〜@Ch.173(再放送)
③9月26日(月)20:00〜@Ch.179(再放送)
④9月27日(火)20:00〜@Ch.181(再放送)
⑤9月28日(水)13:00〜@Ch.172(再放送)
⑥9月29日(木)10:00〜@Ch.181(再放送)
⑦9月30日(金)15:00〜@Ch.162(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込) ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
■「スカチャン195HD」(ハイビジョン)でも完全生中継!
①9月24日(土)16:00〜@Ch.195(初回放送)
②9月27日(火)20:00〜@Ch.191(再放送)
③9月29日(木)10:00〜@Ch.181(最終回)
視聴料金:3,150円/番組(税込) ※各放送の視聴に対して毎回3,150円が掛かります。
■スカパー!e2 もハイビジョン、「スカチャン804」で完全生中継!
①9月24日(土)16:00~@Ch.804(初回放送)
②9月27日(火)20:00~@Ch.801(再放送)
③9月29日(木)10:00~@Ch.801(最終回)
視聴料金:3,150円(税込) ※視聴チケットのお申し込みで3回ともご覧いただけます。
☆8/15(月)〜9/23(金)、視聴チケットの事前購入申し込みを受け付け中!
スカパー!ユーザーの方で、チューナーに電話線を接続されていない場合でも、電話やWEBから事前にPPV・PPSがお申込みいただけます。なお、チューナーに電話線を接続されている方は、放送当日でも番組購入を申し込めます。
■ケーブルテレビの「J:COM」や「エラボ」、スカパー!光でも完全生中継!
※詳しくは、スカチャンホームページをご覧ください。
www.sukachan.com/battle/