- 2009年4月14日
「本当の大黒柱になるにはベルトが必要なんですよ」
桜井“マッハ”速人インタビュー- 『OLYMPIA DREAM.8 ウェルター級グランプリ2009 開幕戦』で行われたウェルター級GP1回戦で青木真也を破り、7・20『DREAM.10』(さいたまスーパーアリーナ)で行われる同GPファイナルラウンド進出を決めた桜井“マッハ”速人にインタビュー。ファイナルラウンドに向けての抱負を語った。【取材日:2009年4月6日】
■「100点満点の試合だったと思います」
──DREAMウェルター級GP準決勝進出おめでとうございます!
マッハ ありがとうございます。
──どうですか今の気分は?
マッハ いや〜、もう最高ですね。「最高で〜す!」って感じです(笑)。
──昨夜は何をして過ごされたんですか?
マッハ いやもう、仲間とずっと話してました。試合のことを話していて、「最高だった!」ってみんな喜んでくれました。本当に涙ながらに喜んでくれて……。やっぱり格闘技で人を泣かせるって最高です。感動させて、うん。それはもう経験を積んできて、いろんな歴史を見てきたからだと思うんですよね。
──改めて、『DREAM.8』の青木真也戦を振り返ってみていかがですか?
マッハ 正直言って、完封ですね。もちろん、打撃は僕のほうが上なんですけど、寝技も昨日の試合では僕のほうが上でしたよね、はい。すべてが僕のほうが上でした。肉体もそうでしたし、昨日の試合に関してはテクニックも全然違いましたからね。完璧です。やっぱり、男としてそこは負けられないですからね。あれで負けたらもう、「ウェルター級ってなんなんだ?」って思われると思うんですよ。だって、ライト級の選手が上にポッと上がってきて勝っちゃったら、このGP自体、ライト級なのか、ウェルター級なのか分からなくなっちゃいますからね。
──試合前はどのような作戦でいこうと?
マッハ 前回、柴田(勝頼)選手とやって、彼に学ぶところがあって、そういうのをちょっとやってみようかなと。
──ゴング直後に向かっていったのは、柴田選手の影響だったんですね。
マッハ そうですね。正直、彼に学ぶところは凄くありましたね。こういう機会だからやってみようということでやってみました。でも、ちょっと勢いがありすぎて失敗しちゃいましたけどね(笑)。テイクダウンされちゃったんですけど、そのあとの対処は経験によってできたものだと思います。下からスイープして、打撃を当てて、最後のフィニッシュに持っていけたんで、ああいう展開の中では100点満点の試合だったと思います。
──青木選手とは2度目の対戦だったわけですが、改めてどんな印象を持たれましたか?
マッハ やっぱり修斗ってルールがちょっと違うんですよね。一回目に闘ったときはPRIDEでやってた中でたまたま修斗に出させてもらったんですけど、寝技のときにパンチやキックを出していいのか戸惑ってしまうことがあって、そういうところで彼の持ち味に合わせてしまったっていうのが、僕の正直な感想なんですよ。そういったことがあって今回、こういうハッキリとした形で締めくくれて、本当に良かったと思います。あの当時、どこかの雑誌で「これがPRIDEルールだったら、絶対にKOしてた」って言ったんですけど、それが証明できたかなと。恐縮しながらも、そういうふうに思ってます。自分の中でっていうか、世界的に見ても、僕はアブダビの無差別で2位になってるし、世界でも寝技が強いほうだと思うんですよ。だから普通に寝技をやっても、僕は青木選手に負けないという自負はありました。でも、彼はまだ若いですから。もちろん僕も24、25の頃は、鼻がこんなになるぐらい長かったですからね(苦笑)。それを何度か折られて、いろいろ人生経験を積まさせていただいて、それが経験となって今に活きてるんです。彼も頑張ってほしいです。僕より10歳近く若いんですから、まだこれからですよ。
■「真の大黒柱になって、本当の大黒柱になって、DREAMを盛り上げたいです」
──勝った瞬間はどんなことを思いましたか?
マッハ やっぱりリングサイドにいたコーナーマンとか、マッハ道場の面々、そしてファンの方々に「ありがとうございます」と。「古いスタイルを通す」ということを言いましたけど、セコンドの人たちもみんな古い人たちなんですよ。初代シューター、初代タイガーマスクの佐山聡さんがいた頃からのシューターの人たちなんです。古いスタイルで、古い仲間たちと勝利を得た。これはもう、古いスタイルで優勝するというのを誓いましたね。DREAMのチャンピオンになって、真の大黒柱になって、本当の大黒柱になって、DREAMを盛り上げたいです。言葉だけじゃなくて、本当の大黒柱になるにはベルトが必要なんですよ。だからもう、とにかくチャンピオンになりたいです。
──7・20『DREAM.10』でのファイナルラウンドで闘ってみたい相手はいますか?
マッハ いやもう、とにかく優勝ですよね。誰とやっても強いというのは分かってるんで、はい。少しでも甘く見てたら足元をすくわれちゃいますからね。落とし穴がありますから。みんな落とし穴を一生懸命作って、掘ってるんで。よ〜く見ないと、ズボッて入っちゃうんですよ。そこはもう、ぬかりなくいきたいですね。とにかくベルトを取ること。謙虚にいきたいですね、はい。
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