- 2009年5月12日
「ムカつくテンションで闘うというのは初めて」
高谷裕之インタビュー- 5・26『OLYMPIA DREAM.9 フェザー級グランプリ2009 2nd ROUND』(横浜アリーナ)で行われるDREAMフェザー級GP2回戦で前田吉朗と対戦する高谷裕之にインタビュー。練習後の高谷を直撃した。【取材日:2009年5月8日】
■「この勢いのままポンポンと行きたいですね」
──練習お疲れさまでした! 最後に締めで行った、お腹にパンチを打ち込まれる練習はすごいですね!
高谷 あぁ、腹打ち(笑)。あれやったのは久しぶりです。
──見ているほうまで歯を食いしばってしまいます。
高谷 痩せちゃったからダメです(笑)。効くようになっちゃいましたね。
──今日はまず『DREAM.7』で行われたフェザー級GP1回戦の話からお伺いしたいのですが、久々に日本で試合を行って反響も大きかったんじゃないですか?
高谷 基本、地元の友達とかの反応は変わんないんですけど、海外でやっていたときは映像とかもほとんど見られなかったから、めちゃくちゃ喜んでましたね。久しぶりだし。
──高谷選手自身はいかがでしたか?
高谷 やっぱ喜んでくれる人がいると嬉しいですよね。結果も良くて、はい。
──『DREAM.7』がDREAM初参戦になったわけですけど、DREAMというイベントに対してはどのような印象を持ちましたか?
高谷 HERO'Sがオレにとって初めての大きなイベントでの試合だったんですけど、その延長上という感じですね。
──HERO'Sとの一番の違いってどこだと思いましたか?
高谷 う〜ん……1R10分というところですかね(苦笑)。あとは、煽りVが面白いというのもあると思います。どんな感じで作られているのかという楽しみはありましたね。
──『DREAM.7』での煽りVは、地元のお仲間が高谷選手の武勇伝を語っていくというVTRでした。
高谷 実は、あれはだいぶ前に撮ったヤツなんですよ。HERO'Sのときに撮ったんですけど、「まったく使えない!」って完全にボツになってたんです(笑)。
──あっ、そうだったんですか!
高谷 使ってくれてよかったです(笑)。
──あと、1R10分というのは高谷選手にとって初めての経験でした。
高谷 正直、5分・5分・5分のほうがアグレッシブになると思うんですけどねぇ……。
──1R闘い抜きましたけど、違和感というのがあったと?
高谷 いや、オレ的にはスタミナの自信はあったので普通に闘えたんですけど、やっぱり10分を気にしてスロースタートした選手もいると思うので。あれはちょっと不思議です。
──改めて、キム・ジョンウォン戦を振り返っていかがですか?
高谷 打撃でいつもどおり行こうと思ってたんですけど、相手も全然付き合ってくれたから、そのへんは良かったんですけど、思ったよりちょこちょこ動くからちょっと時間掛かっちゃいました。まあ、結果的には良かったと思います。
──試合前は減量もバッチリだったとおっしゃっていて、試合もKO勝利。このまま優勝まで行けるという手応えはありますか?
高谷 そうですね。1回戦は久しぶりの日本での試合ということでなんとなく緊張する部分もあったんですけど、感覚も掴めたし、この勢いのままポンポンと行きたいですね。
■「『爆発しないように……』って気持ちを抑えつつ練習してます」
──2回戦の相手は前田吉朗選手に決まりました。相手が前田選手と聞いたときはどんなことを思いましたか?
高谷 決まったときは「サウスポーだな」と思いましたね。
──日本人同士の対戦はやりにくいという選手もいますが、高谷選手的にはどうですか?
高谷 やりにくいというよりも、オレ、今まであまり日本人選手とやってないんですよ。須藤元気戦(※05年9月、HERO’S有明コロシアム大会)以来になりますからね。須藤戦の前もだいぶ前で、修斗の新人王トーナメントなんで。まあ、意地にはなりますよね。めちゃくちゃ意地になります。負けられないです。
──前田選手にはどんなイメージを持っていますか?
高谷 ……オールラウンダー。
──昨年はWECの同じ大会に出場されていますけど、そのときに言葉を交わしたりはされたんですか?
高谷 まあ……多少。
──挨拶とかそういうレベル?
高谷 (素っ気なく)そうっすね……。なんか、この前の記者会見(※4月10日に行われた会見)にオレが休んだら「ナメてんのか?」みたいなこと言われたんで、オレ、ちょっとムカついてるんすよね。
──ちょっと感情的になっている部分があると?
高谷 めちゃくちゃありますよ。初めてかな? 試合前に相手に対してこんなにムカついているのは。基本、対戦相手のことは別にムカついたりしないんですけど、今回はめちゃくちゃムカついてます。向こうから言われるなんて思ってなかったですからね。
──前田選手曰く、「オレは大阪から朝早く起きて新幹線で来たのに」と。
高谷 そんなのオレには関係ないじゃないですか。
──前田選手の言葉は記事を見て知ったんですか?
高谷 そう。ビックリしました。そんなこと言われちゃって、もう……。
──試合前に挑発的な言葉を受けるのは?
高谷 初めて! 自分でもビックリするくらいムカついてます! ハッハハハハ!
──……。その感情的な部分というのは試合に影響しそうですか?
高谷 影響するんじゃないですかね。なんせ初めてですから、ムカつくテンションで闘うというのが。でも、そのようなテンションで闘えるというのは楽しみですね。なんか、懐かしい感じ。格闘技ではないですからね。「爆発しないように、爆発しないように……」って気持ちを抑えつつ練習してますから。試合がほんと楽しみ、ハッハハハハ!
──その満面の笑顔が逆に怖いです……。
高谷 ほんと(気持ちを)抑えるの大変。ふとしたときに思うんですよ。家で寝てたりしててもふと思い出したりして、「あっ、ムカついてきたからちょっとサンドバックでも殴りに行こうか」とか。車とか運転してても、「やっぱりムカつくなぁ……」みたいな(笑)。抑えるのが大変です。
──どんな試合になると予測していますか?
高谷 向こうがどういう対応してくるか分からないけど、オレはもう、バチバチに殴りに行くだけ。面白い試合になると思いますよ。楽しみにしていてください。オレも楽しみです。
──改めて、『DREAM.9』に向けての抱負をお願いします。
高谷 次は、オレ自身、すげえいろんな感情があるからすげえ面白い試合になると思います。大会自体もフェザー級GPの2回戦ということで、1回戦の試合はオレ的にも面白くない試合が多かったかなって感じなので、オレ自身も頑張るし、KID君も出たりして、みんな盛り上げようという気持ちがすごい強いと思うんで、いい大会になると思います。
──最後に前田選手に何かありますか?
高谷 ないです。充電してるんで。今使っちゃったらもったいないじゃないですか。ハッハハハハ!
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