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2009年5月16日

「本来なら終わっている身。思い切り行って納得のいく試合をしたい」
所英男インタビュー

5・26『OLYMPIA DREAM.9 フェザー級グランプリ2009 2nd ROUND』(横浜アリーナ)で行われるDREAMフェザー級GP2回戦でエイブル・カラムと対戦する所英男にインタビュー。カラム戦に向けての意気込みを語ってもらった。【取材日:2009年5月9日】

■「ここってときに自分を信じることができなかった」

──今回は多摩川土手でのインタビューなんですが、天気も良くて気持ちいいですね!
所 いや〜、めちゃくちゃ気持ちいいっす! 多摩川(土手)はよく走っているんですけど、走っていることに集中しているので、こうやってのんびりするのはすごくいいっすね。ストレス発散になります。
──髪の毛もサッパリ、ボウズにしたんですね。
所 はぁい(照笑)。勢いと初心に返るという思いで、はい。
──ボウズにするのはいつ以来ですか?
所 ZSTが始まる前くらいにしたのが最後ですから、6、7年ぶりとかですね。ボウズで勝った記憶がないんですけど(笑)。あまり縁起は良くないんですけど、気分がスッキリして、練習は気合いが入ります。

──『DREAM.8』で行われたフェザー級GP1回戦、DJ taiki戦からお話を伺いたいのですが。
所 相手のセコンドの声もすごいハッキリ聞こえてくるので、条件同じなんですけど、やっぱり日本人対決というのはやりづらいなぁと思いましたね。まあ、畑さん(※DJ taikiのこと)は強いので負けたのはしょうがないんですけど、試合中、自分に負けた感じがあって……すごく悔いの残る試合でした。
──「自分に負けた」とは……?
所 ここってときに自分を信じることができなくて、悔いが残りましたね。
──行けるときに行けなかったと?
所 行けるときがあったのかどうか分からないんですけど、行かなきゃいけないときに行けなくて……。なんか「この試合に懸けている」って言っておいて、結局何もできなかったなぁ……と。
──1回戦敗退が決まった直後の気持ちというのは?
所 あんま覚えてないんですけど、セコンドに付いてもらったトレーナーの方に「まだ強くなれる。だから落ち込んでいる時間だけ強くなるのが遅くなるよ」って言われて、すぐに練習した記憶はあります。その言葉にはホント救われました。すぐ練習することによって、あんま落ち込まなかったですからね、はい。
──DJ taiki選手の負傷欠場により、GPルールに則り、所選手の2回戦出場が決定しました。この話はいつ聞かれたんですか?
所 正式な話がいつ来たのかは忘れてしまったんですけど、畑さんとの試合が終わった当日に、「ひょっとしたらあるかもしれない」という話は聞いていました。
──正式に出場が決まったと聞いたときは、どんなことを思いましたか?
所 本当にそれが決定事項なのかどうか疑いましたね。決定だと聞いてからはもう、「開き直るしかないな」という感じでした。ヨアキム・ハンセン選手とかWBCの日本代表とかもそうですけど、一度負けてその後、優勝しても、いいなと思いましたからね。頑張ります、はい。
──2回戦への出場が決まってからDJ taiki選手と一緒に練習されたそうですけど、そのことについてDJ選手と話はされましたか?
所 はい。「すいません……」という気持ちでいっぱいでしたね。(DJの)セコンドの人とは前からずっと一緒に練習している人なんで、なんで負けたかとか聞くために一度会いに行って、そのときに畑さんもいて話をしました。
──敗因を聞きに行ったんですか?
所 はい。いろいろと細かい技術について聞いてきました。
──得るところがあったと。
所 物凄くありましたけど、試合で結果出さないことには、あったと言えないですからね、はい。

■「畑さんとか昇侍さんに失礼のないような試合をしたいと思います」

──2回戦の相手はエイブル・カラム選手です。
所 カラム選手のことはこの前のDREAMで初めて知ったんですけど、ウィッキーさん(西浦“ウィッキー”聡生)が勝つのかなと思って見ていたら、判定で勝っちゃったんでビックリしました。
──どんな印象を持ちましたか?
所 まだ1試合しか見てないので、あまり分からないですね。
──1回戦のウィッキー戦を見る限り、すごくアグレッシブな選手で所選手とは手が合いそうだなと感じたのですが、いかがでしょう?
所 というふうにみんなにも言ってもらえてるんで、僕も段々、そういうふうに思ってきました(笑)。お互い動いてかみ合う試合になればいいですね。
──一本取れそうですか?
所 取らないとダメなんで、取ります! 内容と結果、両方欲しいですけど、勝ちたいです。今回はなんでもいいから勝ちたいです。もう、思い切って行くだけです。一回負けて、本来なら終わっている身ですからね。思い切って行って納得のいく試合をしたいと思います。失うものはないですから。本当に何もなくなっちゃいましたからね。
──ベルト獲得のチャンスが再びやってきました。
所 もう、そんなこと言える立場でもなんでもないですからね。もちろん今回の試合はGPなので獲得の可能性がある限り頑張りますけど、畑さんとか、DEEPで畑さんと試合した昇侍さんに失礼のないような試合をしたいと思います。
──では、昨年から目指していた山本“KID”徳郁戦への道というのも……。
所 それも言える立場ではないですからね。これで言ってたらたいしたもんですけど(苦笑)。
──4月29日で格闘技を始めて10年が経ったそうですね。10年前、今の自分を想像しましたか?
所 いや〜、趣味で始めただけなんで、10年もやると思っていませんでした。プロなんか考えてもいませんでしたね。悔いのない格闘人生を送りたいと思います。
──最後に『DREAM.9』エイブル・カラム戦に向けての意気込みをお願いします。
所 これからは毎日毎日が大事なので、体調とか崩さないように、ああしておけばよかったとかないように頑張りたいです。