- 2008年4月23日
「手でも足でも、何か一つ持って帰るだけですから」
金泰泳インタビュー- 4・29『OLYMPIA DREAM.2 ミドル級グランプリ2008 開幕戦』(さいたまスーパーアリーナ)でのミドル級グランプリ1回戦でミノワマンと対戦する金泰泳にインタビュー。ミノワマン戦への意気込みを語ってもらった。
■「会見で向かい合ったとき、彼はすごくキレイな目をしていた」
――ミドル級グランプリ1回戦の相手がミノワマン選手に決定しました。今の心境を教えていただけますか。
金 ミノワマン選手について言うと、本当にもう、“地球外生命体”という感じですよね(笑)。理解しようと思っても、分からん部分がある。投げてきたボールは極力、受けようと思っているんですが、どうにも……(苦笑)。受けられるよう努力はします。でも、会見で向かい合ったときに、なんか感覚的になんですけど、いい試合ができるんじゃないかなとピンと来ましたね。
――ミノワマン選手の試合を見たことは?
金 何回か。生でも見させてもらいました。自分の形がしっかりしているという印象を受けましたね。その形に入らないようにしたいです。逆に、僕も僕の形があるので、こっちの形に引っ張ろうと思います。
――ちなみに、ミノワマン選手の試合の形というのは?
金 ワケ分からん動き(笑)。それに動揺しないように、テンパらないように、焦らないように。自分の動きを初志貫徹で行おうと思います。
――18日に行われた記者会見後の囲み取材では、足関節に警戒するということをおっしゃっていましたが。
金 スパーンって入ったら、バチーンって極まると思いますからね。怖えなぁと思います。足関節に来たら、自分はクラゲになるイメージで凌ぎたいと思います。まあでも、僕も足グセが悪いですからね、小さいときから(笑)。だから、どっちの足グセが悪いかの対決ですね。
――ミノワマン選手は今回の一戦に際し、「昭和異種格闘技の巻」というテーマを掲げていましたが。
金 “ワケ分からんこと言ってくるやろうなぁ”って思っていたら……やっぱりワケ分からんかった(笑)。昭和て! どう返したらええの?(笑)。正直、イラッてくるけど、腹立つのが一周回って笑いになっちゃう(笑)。なんとか、自分のペースで。会見のときは相手のペースに引き込まれそうでしたからね。
――逆に金選手はどんなテーマを?
金 僕としては、ヘブンはどんなんか見てみたいですね。でもね、会見で向かい合ったとき、彼はすごくキレイな目をしていた。ある意味、純粋というか。その奥に誰もが真似でけへんヘブンがあると思うと、少し楽しみ。でも、怖さ8割、楽しみ2割くらい、正直(笑)。
――“空手vsプロレス”という異種格闘技戦の見方ができますが、空手、K-1のプライドを持って闘うという意識はありますか?
金 ありますよ、そりゃあ。Kの国を代表して出る変な緊張と、寝技という怖さと、通常どおりの試合にはならないでしょうね。でも、そういう経験をさせてもらえるというのは、ありがたいことだなと思います。
――06年大晦日の石澤常光戦、昨年7月の田村潔司戦、そして今回と、対プロレスラー3戦目となります。過去2戦は勝利していますが、プロレスラーを相手にするのは得意ですか?
金 得意じゃないですよ。いっぱいいっぱい(笑)。本当にいっぱいいっぱいです。でも、対プロレスラー3戦目、自分の中では、目指せ3タテ! 負けたくない! ここまで来たら絶対に負けたくない!!
――勝つイメージはできていますか?
金 できてますよ。一瞬やから。僕が勝つときは一瞬。なんかやらかすよ、オレは。“こいつはなんかやらかしてくれるやろう”という期待に応えたい。絶対になんかやらかすから! 正直、優勝とかベルトとか、そういうのは自分、興味ないんですよ。オレは、対戦相手の手でも足でも、何か一つ持って帰るだけですから。
――金選手が以前から闘いたいとおっしゃっていました桜庭選手も今回のトーナメントに出場しています。
金 ですね。やっぱり王道じゃないですか。ミスター・総合格闘技。サクさんがHERO’Sに来たから、自分もHERO’Sに出たいなと思いましたから。
――勝ち上がっていけば対戦する可能性もあります。
金 ミノワマン選手もそうですけど、僕は頑張っている選手と闘っていきたいんです。サクさんもミノワマン選手もすごい頑張っていますからね。人間味があって、ドラマがある選手と闘っていきたいんです。だから、初戦は絶対に勝ちたい!!
■「泰泳ワールドに引き込みたいと思います」
――DREAMという舞台についてはどう思いますか?
金 DREAMというものができたことについては、日本の総合格闘技を先頭に立って引っ張っていってもらいたいなと思います。自分が試合をすることに対しては、DREAMはルール面が怖い(苦笑)。怖いけどそれをはねのけて行きたいと思います。
――総合に挑戦して約1年半が経ちましたが、だいぶ慣れてきたように思えるのですが?
金 今回で5戦目になりますけど、慣れというよりコツがちょっと分かってきた。でも、コツが分かったときにポカすることも多いので、そこだけは気を付けたいと思います。
――金選手は今まで、K-1では金選手よりも重い体重の選手と闘ってきたじゃないですか。それが現在、総合では適正体重同士で闘えている。どちらのほうが気持ち的に楽ですか?
金 (急にヒソヒソ声で)これねぇ……谷川さんに言っといてもらっていいですか? オレねぇ、ホント大変やったで、100キロ以上の相手!(笑)。それはそれで大変だけど、DREAMはDREAMで寝技はあまり分からへんし、どっちもどっちやね。両方ともしんどいけど、やったら自信も付きますからね。
――最後にミノワマン戦に向けての意気込みをお願いします。
金 なんとか自分のペースで、泰泳ワールドに引き込みたいと思います。すごく面白い試合になると思います。頑張ります。よろしくお願いします。
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