- 2008年5月28日
「やる以上は一番の人と闘いたい」
KIDに照準! 所英男のDREAM初参戦が決定!!- 5月28日(水)、都内・リバーサル格闘技ジムで記者会見が行なわれ、6・15『OLYMIA DREAM.4 ミドル級グランプリ2008 2nd ROUND』(横浜アリーナ)の決定対戦カードが発表された。
この日発表されたカードは、【フェザー級ワンマッチ】所英男vsダレン・ウエノヤマ、【スペシャル・グラップリングチャレンジ】ミルコ・クロコップvsハレック・グレイシーの2試合。会見には所英男、笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーが出席した。
2度目のDREAM参戦となるミルコ・クロコップは打撃なしのグラップリングルールでグレイシー一族の若きホープ、ハレック・グレイシーと対戦。ストライカーのミルコにとっては苦戦が予想される一戦となるが、この一戦の主旨について笹原EPは、「ミルコ選手には、エメリヤーエンコ・ヒョードル選手という一番大きな目標に辿り着くためにいろんな試練を与えて、それを乗り越えてもらいたい、というのがこの試合の主旨です」と説明。「寝技では当然ハレック選手のほうが上回っていると思います。打撃のないミルコ選手にとっては不利なルールの中で、勝負論のある激しい試合を見せていただきたいと思います」と期待を寄せていた。ミルコはDREAMを通じ、寄せたメッセージの中で、「2007年に自らの慢心から傷つけてしまった自尊心を取り戻すために、敢えて不利と言われるような“試練”を自分に課すような“挑戦”の機会を探してきました。それが今回やっと実現することとなり、改めて身が引き締まる思いです」とコメント。「グレイシー一族に、彼らの土俵で挑戦するという試練の中から、自分の今後のMMAのキャリアのために“何か”を得られることを信じています。そして1%でも可能性がある限り、真剣勝負を挑み、勝利をつかみたいと思います」と意欲を見せている。なお、試合時間や勝敗の決し方など、ルールについては決定次第発表されるとのこと。また、今後のミルコのMMAマッチの予定について聞かれると、「早ければ、今回6月に闘って、次の7月というのもありえる。なるべく早く組みたいと思います」と笹原EP。『DREAM.4』『DREAM.5』と連戦する可能性があることを示唆した。
そして、DREAM初参戦となる所英男はハウフ・グレイシー柔術アカデミーの強豪、ダレン・ウエノヤマと激突だ。「待望の初参戦。我々としては出場を待ち望んでいた選手です!」と笹原EPから紹介された所は、「DREAMというレベルの高い舞台に上がれるというのは、そうそうないことと思います。当日いい試合が見せられるように頑張ります」と意気込み。DREAMの印象については、「PRIDEみたいな感じでいいなと思いました。レベルの高い大会なので、“勝てるかなぁ?”と思って見ていました」と語っていた。四点・サイドポジションからの頭部へのヒザ蹴りなど、HERO’Sにはなかった攻撃が許されるDREAMのルールについては、「やったことないので分からないですけど、対応できるように場面場面の練習をしっかりしたいと思います」とコメント。笹原EPから「所選手はHERO'Sを象徴する選手の一人。HERO'Sを背負って闘ってほしいと期待しています」と言葉を掛けられると、「そういう気持ちはもちろんあります」とHERO'S出身ファイターとしての誇りを胸に闘うことを誓っていた。
対戦相手のウエノヤマとは、ウエノヤマが出場した02年6月の『DEEP 5』で顔を合わせたことがあると告白した所。当時所は「プロデビューしたか、してないかの頃」で、『DEEP 5』にはDEEPのアルバイトスタッフとして参加。「選手の誘導とか(笑)」をしていたそうだが、「どんな試合だったかは……」とそのときのウエノヤマの印象は薄い様子。「グレイシーのイメージなんで、それを体感するのはこの先にもつながると思います」と意欲を燃やしていた。
今回の一戦は「フェザー級ワンマッチ」と銘打たれているが、「フェザー級を何キロにするかはまだ決めかねています」(笹原EP)とフェザー級のリミット体重がまだ設定されていないため、『DREAM.3』での山崎剛vs昇侍同様、契約体重が設けられる予定だ。今後、正式にリミット体重が決定すれば、所にとってフェザー級は適正体重に近い階級となることは間違いない。所は、「まだ実績がないので、すぐにとは言えないですけど、やる以上は一番の人と闘いたい」と山本“KID”徳郁に目標を定めると、「ZSTやHERO'Sでベルトを巻けるチャンスがありましたけど、全部ダメでした。今回の機会を逃したら、さすがにもうないと思います。必死に頑張ります!」と熱く語っていた。
会見後には奥出雅之と5分1Rのスパーリングを公開した所。アキレス腱固めや三角絞め、アームロックを次々と極め、ウエノヤマ戦に向け好調をアピールしていた。
この日のカード発表で7試合が決定した『DREAM.4』。笹原EPによると、「あと2試合くらい組みたいと思います。できればヘビー級を組みたいですね」とのこと。KIDの出場については、「まだ調整中です。来週中には説明できると思います」と答えていた。
以下、会見で紹介されたミルコ・クロコップ及びダレン・ウエノヤマのコメント。
【ミルコ・クロコップのコメント】
みなさん、こんにちは。
6月15日に、初めてのグラップリングマッチに挑戦することになりました。2008年の自分にとっての最も大切なテーマは「ゼロからの挑戦」です。2007年に、自らの慢心から傷つけてしまった自尊心を取り戻すために、敢えて不利と言われるような「試練」を自分に課すような「挑戦」の機会を探してきました。それが今回やっと実現する事となり、改めて身が引き締まる思いです。私のわがままを聞き入れて、このような機会をDREAM.4のスペシャルマッチとして組んでくれたDREAM主催者の皆さんに、心からお礼を申し上げたいと思います。
私は、柔術においては紛れもなく「白帯」です。歩くよりも前から、一族の中で柔術の英才教育を受けてきたであろうハレック・グレイシー選手には、こんな自分の「挑戦」を受けていただいたことに対し、感謝の意を表したいと思います。グレイシー一族に、彼らの土俵で挑戦するという試練の中から、自分の今後のMMAのキャリアのために「何か」を得られることを信じています。そして1%でも可能性がある限り、真剣勝負を挑み、勝利をつかみたいと思います。応援してください。
2008年5月28日
ザグレブにて
ミルコ・クロコップ
【ダレン・ウエノヤマのコメント】
小さいころからおばあちゃんっ子だった私は、1995年にユーキ・ナカイとヒクソン・グレイシーの試合を見て「闘い」に徳と美を感じ、ファイターになる決心をしました。日本人として強い誇りを持つ私の祖母の「周りを敬い、謙虚に生き、自分をしっかりもって、人生を送りなさい」という強い教えからそれないように、試合のなかでもその「私の血に宿る日本人らしさ」を出せればと思っています。ですので、今回又日本のファンの皆さんの前で試合ができることは私にとっても「夢」の続きなのです。対戦相手のトコロサンとファンの皆さんで6月にいい夢が見られる様にガンバリますので、どうか応援お願いします!
ダレン・ウエノヤマ
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