ホーム>

ニュース


2008年8月18日

「DREAMのチャンピオンになったら、アキヤマと再戦したい!」
メルヴィン・マヌーフインタビュー

8・9K-1ハワイ大会に盟友バダ・ハリのセコンドとして赴いていたメルヴィン・マヌーフに直撃インタビュー。9・23『OLYMPIA DREAM.6 ミドル級グランプリ2008 決勝戦』(さいたまスーパーアリーナ)で開催のミドル級グランプリ決勝ラウンドに向けての意気込みを聞いてみた。【取材日:2008年8月8日(現地時間)】

■「ゲガールの夢を実現させるわけにはいかない」

――K-1ハワイ大会直前のお忙しいところお時間いただきありがとうございます。
マヌーフ 気にするな! なんでも聞いてくれ!
――ありがとうございます。ミドル級グランプリ決勝ラウンドまで約1ヶ月半。現在、練習はどこで行っているのですか?
マヌーフ アメリカのマイアミにあるATT(アメリカン・トップ・チーム)で、J.Z.カルバンらと一緒に練習しているよ。すでに4週間ほどやってる。このK-1ハワイ大会が終わったらまたマイアミに戻ってハードトレーニングを続け、そして大会直前にはオランダに戻って最終調整するつもりだ。
――前回のミドル級グランプリ2回戦の桜庭和志戦は見事な勝利でした。
マヌーフ おお! オレ自身は特に変わってはいないんだが、周りの反響は大きかったぞ。サクラバは総合の中でも数々の名勝負をしてきたレジェンドファイターだし、そのサクラバにあれだけのいい試合ができたってことで高い評価をしてもらったよ。
――レジェンドファイターである桜庭選手と闘ったことで何か得たものはありますか?
マヌーフ 以前は試合中に興奮しすぎて失敗するパターンが多かったんだが、意外にもサクラバ戦では落ち着いて試合ができたんだ。それが彼との試合から学べたことだ。サクラバは寝技はもちろん、打撃もできるし、鋭いタックルも持っている。警戒するところだらけだったけど、落ち着いて闘うことでサクラバの動きを見切ることができたんだ。落ち着いて闘えばサクラバのような強い相手でもいい試合展開で勝つことができるという自信になったね。
――桜庭戦を経てDREAMミドル級グランプリのベスト4へ進出しました。
マヌーフ 4月にオランダでやったレミー(・ボンヤスキー)戦でダメージを負ったんだけど、その不安がある中でのリザーブファイトと2回戦だった。勝ち進めて今はとてもホッとしているよ。トーナメントというと2006年のHERO'Sライトヘビー級グランプリでは決勝戦でアキヤマ(秋山成勲)に負けた悔しい思い出があるので、今回は絶対に優勝したいと思っている。自分とチームの努力を合わせれば成し遂げられないことではないと思う。
――ミドル級グランプリ準決勝戦の相手はゲガール・ムサシ選手に決まりました。
マヌーフ 彼もオランダで練習しているからよく知っているよ。立ち技、寝技、どちらもできる完璧なオールラウンダーだし、素晴らしい選手だ思う。立ち技か寝技、どちらかにかたよってしまう選手が多い中、彼はどちらにも対応できるのでシャープに闘わなければならないと感じているよ。
――ムサシ選手は「オランダで有名なマヌーフ選手に勝って名をあげたい」と言っています。
マヌーフ なるほどな。ゲガールはすでにオランダでは結構有名な存在だけど、そう言ってくれるのは嬉しいね。でも、嬉しいからといって彼の夢を実現させるわけにはいかない。オレは、前回はサクラバに勝ち、今回はムサシに勝ち、決勝ではベンケイかジャカレイに勝って、このDREAMミドル級グランプリで優勝しないといけないんだ。
――ムサシ選手と対戦する上で、気を付けなければいけないと思う点はどこですか?
マヌーフ 彼はオールラウンダーなのですべての技術を駆使してオレに向ってくると思う。オレは全局面に対応できるように準備していくだけだよ。そして、試合ではただセコンドの言うがままに試合をするだけさ。リングに立った瞬間にオレはセコンドの指示どおりに動くサイボーグみたいなもんだからな。
――グラウンドの展開になったとしても問題はないと?
マヌーフ もちろん! このところグラウンドの技術も向上しているし、グラウンドの展開になってもまったく問題はない。あくまでも自分の目標はチャンピオンになることなので、スタンドでもグラウンドでも両方に対応できるコンプリートファイターにならなければいけないと思って練習しているからな。

■「アキヤマが歌ってる映像を見たぞ! 演技してるのも見たぞ! なんなんだアレは?(笑)」

――関係者やファンの一部では、「マヌーフvsムサシ戦は潰し合いになる。勝っても無事決勝戦に上がってこれるか?」という声もあります。
マヌーフ ハッハハハ! オレをそこらへんのヤワな選手と一緒にしないでくれよ。万が一、オレがケガをしても、マイク(トレーナー)がケガしたところへキスをすればすぐに治っちまうさ(笑)。ケガでトーナメントをリタイアしてしまっては、真のファイターとは言えないと思う。オレはケガをしようが、片腕になろうが、それでも試合をするぜ。まあ、オレがケガをするなんて、まずないと思うけどな。
――決勝戦の相手は、ゼルグ“弁慶”ガレシック選手とホナウド・ジャカレイ選手、どちらの選手になると思いますか?
マヌーフ 弁慶は立ち技が得意で、ジャカレイはグラウンドが得意。オレはどちらとも闘えるように準備しているし、どっちが上がってこようが最終的にチャンピオンになるのはオレだ。でも、あえてどっちが上がってくるかと予想するなら、ジャカレイかな。みんな、オレは立ち技しかできない選手だと思っているだろうから、寝技もできるんだぜってところをヤツに勝つことで証明したいね。
――ちょっと話が逸れますが、その欠けた歯は……?
マヌーフ ああ、この前歯か? これは4月のレミー戦で折られちまったんだが、あえてこのままにしているんだ。なぜなら、この前歯のあった場所を舌で触るたびにあの時の悔しい気持ちを思い出すからなんだ。最後のギリギリまで諦めちゃいけないってことを忘れないためにな。
――あと、以前に比べてカウンター攻撃が上達したように見えるのですが?
マヌーフ そのとおり! バダ(・ハリ)と一緒に練習してる中で、マイクから伝授された技なんだ。以前はただ前に出るだけだったけど、落ち着いてカウンターも当てられるようになったんだ。ファイターとしてちょっとは大人になったのかもな(笑)。
――それでは、ミドル級グランプリ決勝ラウンドに向けての意気込みをお願いします。
マヌーフ DREAMのベルトは、マイクをはじめとするチームのみんな、そしてオレのたゆまぬ努力の結果によってもたらされるものだと思っている。チームのみんながいろんなことを犠牲にしてサポートしてくれている。そのサポートに報いるためにも、オレは絶対にベルトを手にしないといけないんだ。絶対に優勝するぜ!
――ちなみに、マヌーフ選手は以前から秋山選手へのリベンジを口にしていますが、その秋山選手が先日の『DREAM.5』でDREAM初参戦を果たしました。
マヌーフ アキヤマ!!!! 秋山とは絶対に再戦したい。今回、オレがDREAMのチャンピオンになったら、HERO'Sのチャンピオンだったアキヤマとはイーブンな立場になるだろう? そうしたら対戦を拒むものは何もないはずだ。再戦が実現したら、その時にはこの前のサクラバ戦以上の素晴らしいファイトを見せて、完勝してみせる! それに、アキヤマは歌手デビューもしたそうじゃないか?
――ええ。韓国で行われた音楽イベントにも出演しました。
マヌーフ 見た見た! アキヤマが歌ってる映像を見たぞ! そんなヤツに負けるわけにはいかない。あと演技してるのも見たぞ! なんなんだアレは?(笑)。CM? 相当儲かってやがるなぁ、グヒヒ……(笑)。まぁ、どっちにしてもオレにボコられちまうんだけどな、グ~ヒッヒッヒ!!(笑)。