- 2008年12月31日
12・31『FieLDS Dynamite!! 〜勇気のチカラ 2008〜』さいたまSA大会
出場ファイターの試合後のコメント PART.10- 熱戦が続いた12・31『FieLDS Dynamite!! 〜勇気のチカラ 2008〜』(さいたまスーパーアリーナ)。激闘を終えたファイター達の試合後のコメントをお届けする。
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■青木真也「青木真也はこれからも真剣に格闘技をやっていきたいと思います」
──試合の感想をお願いします。
青木 あっさりした決着になったと周りからは言われたんですけど、あの足関節を全力で取りに行けたのは、アルバレス選手がすごく強くて、すごく怖くて。試合をする前から怖かったし、向き合ってあのプレッシャーを体感して、パンチを受けたときには、「これ、殺されるな」と思って(笑)。だったら、「殺されてもいいから全力で勝負に行こう」と思って、それがいい結果に繋がったんだと思います。
──試合前に多くの人たちが155ポンドの階級では「アルバレスがNO.1じゃないか?」と言われてましたが、今日はこういう結果になって、青木選手もかなり上に行けたんじゃないかと思います。ただ「155ポンドで自分がNO.1だ」と言い切るためには、ハンセン選手との再戦というのは考えてますか?
青木 155パウンドのNO.1は間違いなくUFCのBJペンだと思います。いまから言うことは、DREAMの青木真也としてではなくて、格闘技者としての青木真也の意見です。やっぱり僕はUFCを無視しているわけではありません。UFCに対しては、すごくリスペクトしています。そのすごい高い頂に対して、格闘技者・青木真也として、BJペンとやれるんであれば挑戦したいっていうのはあります。そういう部分は、うまくいくものではないんですけど、今日のイベントを通じて、僕は本物の格闘技を見せると。これから日本の格闘技はこうあるべきだという試合が、僕はできたと思います。なので、青木真也はこれからも真剣に格闘技をやっていきたいと思います。
──青木選手や日本のトップ選手たちは、特に外国人選手に対して足関節を使うことが多いと思うんですね。それが成功しているところを見ますと、もしかして外国人選手とはサブミッションの鍛え方がちょっと足りないんじゃないか、あるいは足が弱いというのは感じられてますか?
青木 少し専門的な話をしてしまうんですけど、単純にグラップリングというものに対して、僕たちはすごくこだわりを持っています。ただのグラップリングではなく、MMAのなかでのグラップリングというものに対して、すごくこだわりを持っています。今日決まったヒールホールドは、僕自身が考えた技ではなくて、最初は外側のヒールホールドの形にして、そこから内側に変えるんですね。グラップリングにおいて、外側のヒールっていうのは極まりづらいんですね。まあ、なかなかわかってくれる人はいないと思いますけど(笑)。それを内側に変えることによって、ヒールホールドが倍の効果を出すんですけど、それを僕に教えてくれたのは、僕の先生である今成正和なんです。そこら辺の研究に関しては、僕らがトップではという自負はあります。
──タイで首相撲の練習をしたという話を聞いたのですが、これから打撃をもっと強化していくという考えはありますか?
青木 僕はグラップラーなんですけど、すごくキックボクシングが好きで、僕の打撃を教えてくれている大道塾の飯村健一先生は、ムエタイベースの先生なので。僕にとってキックボクシングというのは、青木真也のMMAとして必須なんですね。だから、今日は出なかったんですけど、引き出しとして持っていて損になることはないので、これからも大事にしていきたいと思います。
──来年のテーマは?
青木 DREAMとしては、見えてこない部分はあるんですけど、格闘家・青木真也としては、“世界2位決定戦”というテーマで今回やらさせてもらって、頂点がBJペンというのは、もう見えているので、挑戦したいっていう気持ちは正直あります。でもそれは、UFCに行きたいとか、UFCでやりたいとかではないです。そこを勘違いしないでください。ファイター・青木真也がペンとやりたい、それが僕のわがままです。みんなペンとやりたいって言うんですけど、本当にやりたいと思っているのは俺が一番だと思っています。
■桜庭和志「もうちょっとやりたかった」
──試合の感想をお願いします。
桜庭 なんかもうちょっとやりたいなっていう感じはありましたね。やっぱ判定っていうのは、なんか……どうせ負けるんであれば、マヌーフ戦のようなKOとか、一本取られれば気持ち良かったんですけど、そういった意味でもうちょっとやりたかったっていうのはあります。
──1Rが終わって、しばらく寝転がってましたが、あのときは疲れていたんでしょうか?
桜庭 疲れてました(笑)。
──UWFはグラウンドに行った場合はパウンドがなかったということで、今日は驚かれませんでしたか?
桜庭 僕は全然。下になったらやられると思ってましたし、煽りVTRにもあったように、深いことは言わせないでください(笑)。
──もうちょっと違う闘い方をしたかったっていうのは。
桜庭 いやあ、難しいですね。相手もいることなんで。ああいう闘い方っていうのは想像していたんですけど……でも、まあ、難しいですね。
──体調的にはどうしてたか?
桜庭 まあ、全然普通でしたけど。
──試合前と、試合後で田村さんに対する感情の変化は?
桜庭 特にありません。
──来年のプランは?
桜庭 今回の試合もそうですけど、前回の試合とかも、そういうダメな部分を練習して、もうちょっと試合ができればいいかなって感じですね。
■田村潔司「『またいつかお願いします』っていう会話をしました」
──試合の感想をお願いします。
田村 う〜んと、そうですね……興行全体的に見ると、お客さん向けの試合をしていないという気持ちがあります。個人的には、終わったなという感じですね。
──試合後、どういった会話を?
田村 僕のほうから「仲良くしてください」っていう感じで、一言、二言ですね。お互いにダメだったんで、「またいつかお願いします」っていう会話をしました。
──桜庭選手が下のポジションになったときに、殴りにいかないで柔術のテクニックを使ってきたのには驚いたのですが。
田村 彼もポジション取りがうまいので、柔術というのではないと思うんですけど、カラダの中心部を使って。僕もあの体勢なら、いかに攻撃するかっていうことを考えていたんで、その辺の攻防だったんですけど。見た目は膠着っぽい感じだったんですけど、できるだけ自分も下にならないようにはしてました。
──試合中、どういった気持ちになりましたか?
田村 試合前まではいろんな感情がありまして、いい試合っていう意味での捉え方と、お互いがインターでやってたような動きのあるような試合をしてやろうかとか葛藤があったんですけど、マスコミを通じてお互いのインタビューを見てたりすると気持ちのぶれというか、方向性でちょっと悩んでまして、試合直前にはもうやるしかないと。直前でセコンドの立嶋選手に言われたことがすごく救われたというか、すごく心に響きましね。無心ではないんですけど、すごく気持ちが高ぶってきたんで、引き締まった気持ちになりました。開き直って、心を締めるっていう感じですね。
──最初に言われた「終わった」というのは?
田村 個人的には、もう少し気楽に試合をやってみたかったなというのがありますね。
──気楽に試合をしたかったという理由は?
田村 ちょっと固くなっちゃいまして、17試合あったなかでメインをやらせてもらったんですけど、メインは野球でいうと4番バッターでホームランを狙わなきゃいけないんですけど、もうちょっと1、2番、あるいは6番くらいでやりたかったかなと。それで気が楽かって言ったら、また微妙なんですけど、やっぱり4番は4番のプレッシャーがありましたんで、今回メインをやらせてもらって、その部分でちょっと固くなってしまいましたね。
──なぜ桜庭戦がここまで延びたんでしょうか?
田村 それはいいんじゃないですかね。過去は、過去のことなんで。また時間があったときに、お話しようと思います。
──試合のほとんどは、上でコントロールされてましたけど、最後に足を取られかけたときは、危ないと思わなかった?
田村 そんなに、危ないとは思ってはないです。セコンドの指示もあったんですけど、もっと打撃でいっても良かったんじゃないかというのはありましたけど、グラウンドで危なかったっていうのはなかったと思います。
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